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東出昌大が明かす“身長デカすぎあるある”、コメディー初挑戦で魅せた新境地


福満しげゆきの人気漫画『生活【完全版】』で描かれている世界観をそっくりそのまま、痛快で笑えるコメディへと昇華させた現在公開中の映画『ヒーローマニア-生活-』。本作でヘタレな妄想フリーター役にして“初のコメディ”に挑戦し、役者として振り幅の広さをみせつけた東出昌大。

“観終わったあと、誰ひとりとしてイヤな気がしない”と語る東出は、その非の打ちどころのない端正なルックスからは想像のつかない三枚目を地でいくキャラクター・中津を、見事に演じきった。

“みんなスパイダーマンにはなれないけど、きっと希望を見出せるはず”そう話す東出の言葉通り、今作は実に前向きなエンターテインメントに仕上がっている。今回は彼に本作の魅力、中津役を通して感じたヒーロー像など話を聞いた。

――本作のオファーを受けたときの感想は?

「豊島(圭介)監督とは以前WOWOWのドラマでご一緒したことがあったので、また監督と作品作りが出来るというのはとても嬉しかったですね。原作を読んでみたんですが、これがすごく変態で(笑)。たぶん笑うところも人によって違うでしょうし、これをコメディとして映像化するというのは、ものすごく難しいだろうなと思いました。その反面、今までにない映画になりそうだという期待感でいっぱいでした」

――ちなみに、東出さんはどのシーンで笑いました?

「登場人物が個性的なのはもちろん、必殺技もどこか気が抜けていて……、唾吐いて目つぶしって“んなアホな!”みたいな(笑)。かなり振り切ったフィクションですけど、そのくだらない世界観や馬鹿馬鹿しさはちゃんと成立していて面白かったですね。ひと月もの間情熱を傾けて演じたものが2時間の作品になるので、“みんな全力投球で馬鹿馬鹿しいことをやっていたな”という想いと、“こうやってまとまったんだ”っていう驚きもあったりして。観終わったあとに、イヤな気がひとつもしない仕上がりになっていたので、エンターテインメントとして成功なんじゃないかなと思います」

――東出さんにとって初のコメディー、しかもヘタレ役でしたが演じてみていかがでした?

「映画だけじゃなく舞台もドラマも含めコメディは初めてだったので、ここで笑ってくれるだろうなという確信はなかったです。でも、中津が“俺らでヒーローになろうよ!”って下着泥棒を真面目に口説いているところとか、台本を読んでいる時点からクスッとくるところがたくさんあったので、たぶん中津の一生懸命さを観ているだけで馬鹿馬鹿しくてクスッとしていただけるんじゃないかと。コメディだから動きや表情で笑わせようとするよりも、中津らしい佇まいを意識していれば自然と笑っていただけると思っていたので、いつもと変わらずに臨めました」

――東出さんは南海キャンディーズの山里(亮太)さんと仲がいいそうですが、芸人さんを参考にしたりしました?

「(即答で)いえ、まったく(笑)。現場で山里さんのことはひとつも考えなかったです(笑)」

――東出さんといえば好青年なイメージが強いと思うんですが、今回の役で新境地を開拓できた! といった手応えはありましたか?

「この作品の撮影に入る前に初めて舞台をやらせていただいたんですが、遠くの席から観る人にも感情の動きが表現としてきちんと伝わらなければ成立しないお芝居だったので、その経験が今回活かされたと思います。現場で“もっと!”って言われることはあっても“抑えて”と言われたことがなかったので、今回の撮影で“抑えて”って言われたのは、自分の中にはない経験でしたね」

――今回演じた中津のように、普段妄想したりしますか?

「最近はないですけど、子どもの頃はコンビニの前でたむろしている人がいたら“鳥のフン落ちてこないかな”と思ったりしていましたね(笑)」

――今回演じたヒーローはジャージ姿だし、子どもの憧れとは程遠く、合法かどうかスレスレのグレーなヒーローでしたが。

「今回演じた中津はヒーローというものを勘違いしていて、ものすごく利己的な考え方で、人間的な淀みとかグレーな部分もたくさんあって、でも最後にそれに気付けた。彼自身、本当のヒーローになったのってただ人に注意出来るようになったっていうそれだけの話なんですけど、それってすごく大事なことじゃないかなって感じますね。電車で立っているご老人がいたら席を譲るとか、青年がそれに気付かず座っていたらその青年に席を譲ってもらうように一言声を掛けられるとか、日常の中でのヒーローってたぶんそういうところだと思うんです。人に対して親切だったり、人にいい影響を与えられる人っていつ見てもかっこいいなって。この映画を観終わったみなさんがスパイダーマンにはなれないけど、そうなれるんだっていう希望を見出せるのがこの作品の良さかなと思います」

――チームTURUSI-MA(中津らが結成した自警団)が間違った方向に行きかけたとき、原点を見つめなおす中津がかっこよかったです。

「ずっとカップ麺やコンビニ弁当ばかりの生活だったのが、スーパーでお刺身のパックを買えるような生活になったけど、まぁ味がしない、不味いんです。自分が思い描いていた贅沢をしたつもりなのに全然幸せじゃない。でも何が原因なのか分からない。会社勤めをしていたら人間関係などいろいろとストレスもあると思います。でも、結局まわりまわってイライラの根本の原因って自分なんだということに気付いて、そこから変わっていくんですけど……。今はSNSやネットでものすごく批判をする人がいますけど、一部の人は悪に対して裁きをしているんじゃなくて、ただ自分のイライラをぶつけているだけじゃないかなと感じるときもあります。でも、それって自分の弱さだと思うんです。だからそういうイライラとかをこの作品を観て笑って、少しでも浄化していただければ……と思います。もっと自分が問題なんだと思ったら生きやすくなるんじゃないかなって。この映画を観終わったあと、ふとそんなことを顧みました」

――豊島監督は東出さんの愛すべき天然ぶりをこの作品に反映させたいと思って、それに成功したと仰っていたそうですが。

「自分では天然というよりも、頑固でマイペースだなって思います。それがまわりの人にはどうも天然に映るみたいで……(笑)。“俺、天然じゃないから”って言ったりもするんですけど、心の内では“どっちでもいいや”って思っていたり。今回、三の線が強い中津になりきろうとした熱心な役作りだったと太字で書いておいてください(笑)」

――劇中では壁に頭をぶつけてしまうシーンが結構ありましたが、実生活でもあるんですか?

「超あるあるです(笑)。この前もドラマの現場でガツン! って思い切り頭をぶつけちゃって……。まだ撮影に入って日が浅くてそれほどみんなと打ち解けていないから、照れくさそうに“痛ってぇー”ってオーバーに言いながらまわりを見たら、誰もこっちを見ていなくて気付かれてすらいなかったという。自意識過剰というか……身長デカすぎあるあるです(笑)」

――劇中ではヘタレがヒーローになれたように、新しいことをはじめたいけどその一歩が踏み出せないという人に向けて、最後に東出さんからメッセージをお願いします。

「大切なのは後悔がないように自分で決断することだと思います。別に後悔することが悪いわけじゃないですけど、新しいことを始めてもきっと挫折をすることも痛い目をみることもあると思うので。“自分は、これを始めるんだ!”って思ったら一旦立ち止まって、失敗しても後悔しないだけの覚悟があるのかどうかよく確かめてから踏み出してみるといいと思います」

映画『ヒーローマニア-生活-』は、全国公開中!

© 福満しげゆき・講談社/映画「ヒーローマニア-生活-」製作委員会

ヘアメイク:勇見勝彦(THYMON Inc.)
スタイリスト:檜垣健太郎(little friends)

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映画『ヒーローマニア-生活-』
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