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藤本美貴、ベビーカー乗車での苦い経験「畳めよって…」


タレントの藤本美貴が27日、都内にて開催された京王電鉄の「新型通勤車両『2000系』プレス向け取材会」に登壇した。

2026年1月31日にデビュー予定の新型通勤車両「2000系」は、“もっと、安全に、そして安心して、これからもずっと、のっていただける車両を。全ての世代に、やさしく、そして、ワクワクしてもらえる車両を”とのコンセプトのもと、車内設備については乗客や京王電鉄社員などを対象に実施したアンケートの結果や座談会での声を反映させたという。

今回新車両の大きな特長のひとつである丸いフォルムを基調とした車両デザインについて、京王電鉄 取締役常務執行役員 鉄道事業本部長の井上普一氏は、「安心ややさしさを表現している」と自信をのぞかせる。

なかでも、注目したいのは、この新車両のデザインに、京王グループの感性AI株式会社による分析サービス「感性AIアナリティクス」を活用したこと。乗客や社員などたくさんの要望の声に加え、コンセプトを踏まえて車体メーカーのデザイナーが制作した複数案などを言語化し、AIにマッチングさせたもののなかから決定したという点。これは、同社にとって初の試みだ。

さらにもうひとつ、同社が初めて車内に採用したのが、大型フリースペース「ひだまりスペース」(5号車)の設置。これは、ベビーカーやお子さま連れの子育て世代の方、車いすの方や大きなスーツケースとともに乗車する人なども利用しやすい広々とした空間が広がる。車内での動線や機能性も考慮した衝立と、子どもの視点からでも外が見やすい大きな窓も特長で、「もっとおでかけしたくなるようなワクワクする空間づくり」を目指したと井上氏。

これらの導入は「子育て世代やシニア世代など、年齢や性別、目的を問わず、あらゆるお客さまが安全・快適に鉄道を利用していただきたい」という思いが存分に詰まっていると話すのは、京王電鉄 車両電気部車両企画担当課長の佐々木昌氏だ。

車両の顔である前面をはじめ、側面や車内にも“円”をモチーフに施すことで「楽しさと心を落ち着かせるような配色、デザインに仕上げ、ナチュラルな空間を演出しています」と胸を張った。

そんな思いの詰まった新車両の印象について、藤本は開口一番「素敵」とべた褒め。今回の新車両の開発には女性職員も参画したと聞き、「(デザインをはじめ随所に)やさしさが詰まっていますよね。(女性目線ならではの)やさしい色合いだったり、(車内の)スペースの使い方だったり、そうした細かいところにすごくこだわっているんだなってすごく感じました」と率直な感想を語った。

新車両を見て、藤本は「電車の正面は“顔”っていうんですかね? すごく笑っているみたいで、かわいくて、色合いからも落ち着いた空間だなと感じました」と絶賛。初採用の「ひだまりスペース」についても「電車だと、ベビーカーを畳まなきゃいけないかなとか、そのまま乗っていいかなと悩みがちですけど、堂々と乗れそうなぐらいスペースも広くて、いろんな方がいろんな使い方ができそうで、(子育て世代だけじゃなく)車いすの方もそうですし、多種多様な方が安心して乗れるスペースができあがったなと思います!」と声を弾ませる。

13歳の長男、10歳の長女、5歳の次女と3児のママである藤本は、芸能界での仕事をこなしながら日々育児に奮闘中。私生活で子どもたちと電車に乗る機会が結構あると言い、もちろんベビーカーで乗車した経験もあると話す。あるとき、混雑している車内にベビーカーを押して乗車したところ「まさに小さい声で『(ベビーカー)畳めよ』って聞こえてくるので……」と実体験を交えつつ、「ひだまりスペース」の設置を手放しで喜ぶ場面も。

最近は少しずつ寛容な風潮になりつつあるものの「ちょっとやってみてくださいよって思いますよね。十何kgの子どもを抱っこして、子どもだけならいいけど、子どもの荷物や買い物したモノもあって、『ベビーカーに(子どもを)乗せてないなら畳めよ』みたいに言う方もいますけど、ベビーカーは子どもを乗せるだけじゃなく荷物を乗せるために使っているときもあるので、ぜひやさしくしていただけたら」と呼びかけていた。

<関連サイト>
京王電鉄
https://www.keio.co.jp/