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選手たちの本音が満載! FC東京、サッカーの魅力が詰まったドキュメンタリーが公開

先日、U-23サッカー日本代表が今年開催のリオ・オリンピックへの出場を決め、一方フル代表は2018年にロシアで行われるワールドカップに向けた戦いの真っ只中。そして、日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)も新シーズン開幕直前と、俄然盛り上がる日本サッカー界。そんななか、このたびJリーグの首都クラブ:FC東京の激動の1年を綴った映画「BAILE TOKYO」が2月20日(土)より新宿バルト9他全国で公開となる。

今作は、日本代表にも数多くの選手が名を連ねるFC東京の2015年シーズンを追いかけ(撮影時間は1500時間以上!)、普段は見ることのできない選手たちの裏側、本音をたっぷりと収録。FC東京のファン・サポーターだけでなく、全サッカーファン必見の作品となっている。

そんな映画の公開を前に、今回はFC東京の石川直弘選手と平山相太選手、そして本作の監督:榊原有佑氏にインタビュー! 選手、監督、それぞれの視点で映画の魅力を語ってもらいつつ、さらには石川、平山両選手には新シーズンを向けての抱負も!

【石川直弘選手、平山相太選手 インタビュー】

――まずは映画を見ての率直な感想は?

石川直弘(以下、石川)「今回はピッチ上の選手と同じ目線で撮影されているので、選手が普段見ている景色が見れる一方で、逆にファン・サポーターの視線でも見ることができる。それは、僕ら選手にとってもすごく新鮮ですね。そして、非常に臨場感のある仕上がりになっていると思います」

――確かに、普段は見ることのできない選手の姿が見れるのは見所の1つですね。

石川「そのあたりはぜひ見てほしいですね」

――平山選手はドキュメンタリー作品がお好きだとか。

平山相太(以下、平山)「大好きですね。最近では、NBA(アメリカプロバスケットボールリーグ)のコービー・ブライアント選手のドキュメンタリーを見ました。あとは、動物ものも好きです」

――同じスポーツ選手のドキュメンタリーを見ると刺激を受けたりしますか?

平山「いろいろと参考になりますね。選手の本音を知ることができますし。そういったことって普段わからないですし、選手もなかなか言えなかったりすると思うんです。でも、今回は選手の本音、裏側がすごく出てるなと思いました」

――特に石川選手はいろいろと語られていましたね。

石川「あれは僕の本音でもあるし、みんなが思っていることの大部分を僕がしゃべらせてもらったというか、みんなの思いを代弁しました。ただ、それは僕らがプレーで表現していることと同じというか、言葉とプレーは一緒なんです。そういう思いで聞いてもらえたら嬉しいですね。今回は噓偽りなくありのままの姿が映っているので」

――平山選手は残念ながら今回はあまり映っていませんでしたが……。

平山「本当に残念でした(笑)。でも直さん(石川選手)や榎本(達也)さんをはじめ、みんなが日々思っていることをたくさん言ってくれているので、誰が出ているかはそこまで気にしてないです」

――とはいえ、完成披露会では榊原監督の次回作に出る、というような話もありましたが。

平山「オファーはいただきました(笑)」

――どんな役で出たいとかあります?

平山「それは……まずはエキストラで(笑)」

――映画はチームの中でも話題になりました? いろいろな話の種、ネタになりそうな発言もありましたが。

石川「おそらくまだみんな見ていないと思うんですけど、完全にネタになりますね(笑)」

平山「絶対に選手全員に見てほしいですね。普段言えないことも作品を通して言えたところもあると思うので」

――選手の声もそうですが、ファン・サポーターの声もすごくリアルでした。

石川「なかなか直接聞けないこともありますし、そういったことを知るのも大事ですよね。この映画はサッカーが好きな人、FC東京が好きな人はもちろん、そうでない人もそれぞれ自分の好きなチームをイメージしながら見たり、いろいろな見方ができると思います。こういったドキュメンタリーは今までなかったと思うし、ぜひたくさんの方に見てもらいたいですね」

――今回の作品では昨年、2015シーズンを総括していますが、今改めて見て思い出すことはありますか?

平山「僕はケガとの戦いが続いた1年で、みんなが試合に出ている姿を見て自分もまたそのピッチに立てるよう奮い立たせてもらった、そんなシーズンでしたね」

石川「1年間通して追いかけ、映画スタッフの方々には相当な時間を割いていただきましたが、1年は長いようで短く、サッカーはまだまだ続いていくのでまた新しいドラマが生まれ、それが積み重なって歴史になると思います。これから公開になりますが続編、この続きもまた見てみたいですね」

――それは今年2016年に繋がるわけですね。もうすぐ新シーズンも始まりますし。

石川「ぜひ、また作りたいと言われるようなシーズンにしたいと思ってます」

――今年は監督も代わり、新たなメンバーも加わりましたが、最後に今シーズンに向けて抱負を。

平山「昨年はリーグ優勝のチャンスがあったにも関わらず、自分たちの手からこぼれ落ちてしまったので、今年は優勝という結果が出るまで気を引き締めていきたいと思います」

――昨年の経験も大きかったと。

平山「やはり結果を出して、最後にみんなで喜びたいですからね。同じような繰り返しにはしないよう、今年こそ結果を求めたいですね」

石川「上に居続けることは簡単ではないと思いますが、様々な経験をした上でまた次の判断、それこそ自分の人生もそうですし、FC東京としても歴史を積み重ねていきたいですね。今年こそはリーグのタイトル、優勝にこだわりたい。そして、日本からアジア、アジアから世界へと進む道を自分たちで築いていきたいと思います」

【榊原有佑監督 インタビュー】

――今回はギリギリまで編集していたとか。お疲れさまでした。

「本当に大変でしたね。編集も撮影も。撮影中も構成案を作っては変え、その繰り返しでしたが、最終的にはまったく予想していなかったものになって。それは、昨年の最終戦での直さんの言葉が軸になっているんですが、そうなると2016年の様子も撮らなくてはいけなくなったり……そこで全てが変わりましたね」

――ドキュメンタリーは結果ありき。結果によってシナリオも変わってきますからね。

「今回は構成案を20回近く書き直しているんですけど、それはいい面もあれば、撮影次第で変更を余儀なくされた悪い部分もありました。でも、最終的には予期していなかったメッセージを込めることもでき、いい作品になったと思います」

――監督が考えるサッカーの魅力とは?

「この作品を作るまでは瞬間的にアガるパッションのようなものはサッカーにしかないと思っていたんですよ。でも、映画の最後に話している直さんの言葉を聞いて変わったんです。僕自身、自分の姿を選手と重ね合わせて感情移入していたんですよね。そういったことも含めて、僕はやっぱりサッカーに熱狂しているんだなって思いました」

――今回は1年間FC東京を追いかけたわけですが、このチームのどんなところに魅力を感じましたか?

「FC東京は首都クラブ、その言葉はいろいろなメディアでも見たことがあったんですけど、最初は実際それが何を指しているのかよくわからなかったんです。首都にあるチームは強い、それは海外を見てもそうですし、なんとなく感覚はあったんですけど、そこにはどんなメリットとデメリットがあるのか、それが知りたくて取材を進めていったことが始まりだったんです。そして、そこでFC東京のポテンシャルはとてつもないものなんだって思って。サッカーはその街に根ざしたクラブがある、企業スポーツと言うよりも地域的な部分が大きいですよね。それを考えると、東京は世界随一の街ですし、ものすごく可能性がある。そこからもこのチームのポテンシャルを感じますし、FC東京自体ちゃんとステップアップして歴史を紡いでいる。もはや優勝しかないってところまできていますし、それを支えるだけの街もある。だから、もっともっと大きくなっていくんだろうなっていう気がします」

――例えばですが……他のチームで作ろうとは思わなかったんですか?

「Jリーグの中には熱狂的なファンがいるチームがたくさんあります。それでもFC東京ならではのいいところというか味や個性が絶対にあると思い、いろいろなことを考えた結果、やっぱりFC東京かなと」

――ちなみに、監督が好きなチームは? 海外も含めて。

「バルサ(FCバルセロナ)ですね。ただ、特定のチームを見るというよりは、世界中のサッカーの試合を万遍なく見てるって感じです」

――すでに次回作の構想もあるそうですが、今作を撮って映画に対して何か変わった部分はありましたか?

「これまで短編映画は何本か作ってきて、芝居や映像のあり方というのはいろいろと考えてきましたけど、映像を通してのリアリティ、その意味が自分の中で変わりました。ドキュメンタリーは、やっぱり普通の映画とは違いますね」

――最後に今作の見所を教えてください。

「誰もが純粋に楽しめるような作品に仕上がっていると思いますが、よくよくいろいろ見てみるとサッカーを通して他の人生にも当てはまるように構成しました。選手の言葉も、別のことにも置き換えて当てはまるように。なので、ぜひサッカーファン以外の方にも見ていただきたいですね。しかも、一度だけではなく二度、三度、何度も見ると響き方も変わってくると思うので。サッカードキュメンタリーという体ではありますが、自分の人生に置き換えて楽しんでもらえたら嬉しいです」

© 映画「BAILE TOKYO」製作委員会

<関連サイト>
BAILE TOKYO http://baile-tokyo.jp
FC東京 http://www.fctokyo.co.jp