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いくら食べても痩せられる!? 渡辺信幸先生が提唱する「MEC食ダイエット」とは?

いくら食べて痩せられる……そう言われたら「またかよ」と眉をひそめる人も多いはず。何せ、そんな魔法の文句はこれまで何度も耳にしてきたから。しかし、こくらクリニック院長・渡辺信幸先生は「本当です」と力強く断言した。渡辺氏が提唱する「MEC食ダイエット」は、これまで私たちが常識と考えてきた食事法とはまったく異なるもの。しかし、その裏にあるロジックを知れば「確かに」と目からウロコが落ちること間違いなしだ。これまでダイエットに幾度も失敗してきたそこのアナタ、一度「MEC食ダイエット」を試してみては?

――「MEC食ダイエット」とはどのようなものですか?

「肉・卵・チーズの頭文字からとり、私が命名した食事法です。文字通り、その3つを食事の中心にします。食べたいときに、いくら食べてもいい。でも減量に成功した人が多くいます」

――そんな夢のような話があるのでしょうか……。

「『私たちは一体何のために食事をするのか』、そこを突きつめて考えれば、この『MEC食』にたどり着くのは、ごく自然な成り行きです。たとえば、お米ですが、実はビタミンがほとんどない。また、ごぼうや納豆もビタミンが少ない。その割に糖質はしっかりと含まれている。ところが、肉・卵・チーズを食べれば、必要な栄養はほぼ、まかなえるんです」

――シンプルな話ですね。

「そう、シンプルなんです。私たちは『まずゴハンを食べなきゃ』って考えがちですけど、栄養面からアプローチすると『MEC食』は当たり前のことなんです」

――いつ、そのような発想に至ったのでしょうか?

「沖縄県の伊良部島に赴任したときです。そこでは医師が僕ひとりで、医療施設では心筋梗塞や脳卒中の急患に対応することができない。台風が来た夜中など、ヘリが飛ばせないケースも多々ありました。そこで、発症前にどのように予防していくかに注目したところ、この『MEC食』にたどり着きました。こうした覚えやすい食事法なら僻地の人にも教えやすいですよね」

――では、お米やソバなんかは控えたほうがいいと。

「いえ、そういうわけではありません。まずは肉・卵・チーズを食べて、それでも足りなければ米を食べる、といった具合に順番を考えてやればいい。まず、カラダに何を与えなければならないか、優先順位をハッキリさせることです」

――ダイエットをしていると、コレステロールが気になって肉・卵・チーズも食べない人は多いようです。

「そうですね。お米の代わりに豆腐や大根、えのきなんかの粗食に走る場合があると聞きます。でも、そうなると栄養が足りなくなる。それなら、まずはこの3つを取り入れましょう、と」

――肉・卵・チーズは私たちが思っているほど糖質は含まれていないんですね。

「ええ。ですから結果的に糖質ダイエットにもつながります」

――ちなみに一般論では、「炭水化物(糖質)をエネルギーに変えて脳やカラダを動かそう」という発想があります。

「エネルギーになるのは、タンパク質、糖質、脂質です。タンパク質は最後にエネルギーに使うものなので省くと、あとは糖質か脂質の選択になる。その違いをたとえるなら、糖質がお相撲さんで、脂質はサッカー選手。糖質は瞬発力に必要なもので、脂質は持久力に必要なものになります。糖質はすぐにエネルギーとして消費されてしまうため、大量に必要を感じてしまう。反対に脂質は持続的にゆっくりとエネルギーに変わるんです」

――そうすると脂質を多く摂ったほうが長期的なエネルギーになるので、結果的にカロリー摂取量が……。

「全体的に下がりますよね」

――お肉ばっかり食べて痛風とか大丈夫なんでしょうか?

「そこも誤解されがちですが、痛風も糖質ですよ。お肉で痛風になる危険性はほとんどありません。それに『太るんじゃないの?』なんてたずねられますが、肉食だと活動的になり、よりカロリーを消費するようになる。それでも物足りなくなれば、自然に運動を好むようになりますよ」

――こうしてお話を伺っていると、今までの食事法はなんだったのか、という気になってきます。

「『MEC食』は西洋的な発想ですからね。日本人には、つらい目にあえば良いことが待っているという考えが根付いていると思います。だから、粗食や極端にものを食べないダイエット法が考案されがちなのです。でも、おいしいものを食べてちゃんと痩せられる方法もちゃんとある。沖縄が長寿だったのは、米軍が駐留して肉中心の食文化が日常のものとなっているからとも言えますね」

――でも、いくらでも食べていいってことは……。

「そこで、『MEC食』のもうひとつの基本『30回以上、噛むこと』が出てきます。まず、食べ物の大きさをひと口サイズのガムくらいに小さく切る。それから30回以上噛む。よく噛むと味覚が鍛えられて、少しの量で満腹感を得られるんです。だから、いくらでも食べていいのですが、結果として適量で満足できる」

――よく噛めば胃腸の消化吸収も助け、“重たい”食事もそう感じないと。こうして聞くと、よく考えれば「なるほど」な理論ですね。この『MEC食ダイエット』を実践された人の声はどのようなものでしょうか?

「昨年の12月に『MEC食』のレシピをまとめた本を出版しましたが、その後の講演会などで、実践したかたから『昨年から始めて4キロやせました』『アレルギーが出なくなりました』といった声が届いています。中には、すごい人だと1年間で50キロの痩身に成功しています。この人は、体験を漫画にしていますよ(※)」
※椎名マキ著「肉・卵・チーズをたっぷり食べて1年で50kg痩せました」(講談社刊)

――50キロですか!? すごい。そして、好評につき第2弾「まとめて作って肉食やせ!」(主婦の友社刊)が4月6日に発売されましたが、こちらの内容はどのようなものですか?

「今回は作り置きができる常備レシピがたくさん載っています。このレシピのいいところは短時間でいろいろなものが作れることです。どれも1週間は冷蔵庫で保管できるから、時間のあるときにまとめて作っておいて、あとは組み合わせて食べるだけ。とても便利ですよ」

――外食って、炭水化物が多いメニューが多い気がします。これなら、外に持ち運べるし気軽に「MEC食」を実践できるわけですね。では最後に、新たなシーズンを迎え多忙な毎日を過ごすであろう新社会人に向けてひと言いただけますか?

「皆さん、まずはステーキをしっかり食べてください。牛でも豚でもいいから。動物的な力を取り戻してバリバリ仕事できるよう、『MEC食』でパワーをつけましょう!」

<関連サイト>
まとめて作って肉食やせ!―肉・卵・チーズを食べるMEC食の常備菜レシピ115 http://www.amazon.co.jp/dp/4074150085
渡辺信幸先生メールマガジン「一生太らないカムカムダイエット」 http://www.mag2.com/m/0001533832.html