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元合衆国大統領も登壇する『TED(テド)』の日本版が今年も渋谷で開催!


いえ、あの憎かわいらしいクマのぬいぐるみのことじゃなくて。『TED(Technology Entertainment Design)』というのは、カリフォルニアで毎年一回、大規模な講演会をおこなっているグループのこと。そしてこの講演会『TEDカンファレンス』がじつにユニークなのだ。

カンファレンスには70名の演者が壇上にあがり、それぞれが持ち時間のなか、自分の得意分野について多くの聴衆の前でプレゼンテーションする。プレゼンターには発明家やミュージシャン、作家や実業家、なんとグーグルの設立者や元合衆国大統領(!)なども名をつらねる。彼らは新しいアート手法から世界が抱える問題の解決方法まで、ときにユーモアを交え、ときに身体全体を使って、聴衆にむかって熱く語りかける。

「自分たちの国でもTEDを!」そんな声が高まり、いまやTED形式のカンファレンスは世界125カ国以上で開催されている。そして『TEDx(テデックス)』と名付けられたこのコミュニティを最初にはじめたのは、なんと日本。世界でアメリカに次ぐTEDとしてムーブメントを牽引してきたこの『TEDxTokyo』も今年で4年目に突入する。

5月31日、渋谷ヒカリエにて午前10時よりスタートした『TEDxTokyo 2014』には、医学者や理学博士、書家、イベンター、料理人など、今年もバラエティに富んだスピーカーが登壇した。

「私たちの意思がインターネットをコントロールしているのではなく、インターネットの意思が私たちをコントロールしている」。Twitter上のパロディbotで旋風をまきおこすナカノヒトヨは、不条理演劇のように不気味な人形をスピーカーに見立てて、システム自体が意思をもつ仕組みを語らせる。

カスタマイズ賃貸の第一人者・青木純は、画一的な日本の賃貸事情の問題点を示唆。借り手の創造性をサポートすることで、住民間のコミュニケーションにもよりよい変化が生まれることをプレゼンする。

“まーちゃん”こと若宮正子は、エクセルのドットを使った手芸アートでマイクロソフトから賞賛された79歳の女性。年齢を重ねるごとに新しいことへ挑戦するすばらしさを熱弁する彼女に、会場はスタンディングオベーションだ。

若干13歳。ハワイのウクレレコンテストで、最高賞を次々に獲得するウクレレ奏者の斉藤梨央は、壇上で美しい音色を奏でる。独自の奏法から生まれるビートで聴衆を見事に揺さぶった。

ね、なんだかおもしろそうでしょ?
TEDはアッと思わせる発想がつまった新しい世界への扉。もしあなたがアイデアに困ったとき、仕事に煮詰まったとき、TEDのWebサイトをのぞいてみよう。さまざまな分野で情熱を燃やす有名無名のクリエイターたちが、違った角度からモノを見る大切さを教えてくれるだろう。

Copyright All rights reserved by TEDxTokyo 2014
Photo by michaelholmesphoto.com

<関連サイト>
『TEDxTokyo 2014』 http://www.tedxtokyo.com
『TED(日本語版)』 http://www.ted.com/talks/browse?language=ja