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「北斗の拳」原哲夫、サイレントマンガ授賞式で「僕は“ひでぶ”“あべし”……断末魔で食ってる」

いまや世界に発信され、各国で人気を集めている日本の文化の1つ、マンガ。
そんなマンガの次世代の旗手を世界中から発掘すべく開催している「サイレントマンガオーディション」。その授賞式・New Year Partyが13日、都内にて開催された。

これは、その母体となる漫画賞「コミックゼノンマンガオーディション」が2010年10月、月刊コミックゼノン創刊時にスタート。セリフを一切使わず、たったひとつの感情を演出するサイレントマンガの募集をコミックゼノン誌上で開始した。その後、オーディションは2カ月に一度のペースで実施し(2015年1月現在で29回)、多くの才能を発掘・育成してきた。これまで総受賞者数170人、うち読み切りデビュー者は22名、さらには12名が連載にまで至っている。そして2012年からは、より世界へと目を向けたこの「サイレントマンガオーディション」も行われるようになった。

この日は、過去2回のオーディションで優秀な成績をおさめた上位11組のサイレントマンガスターの表彰が行われた他(写真右は1位に輝いたドイツのヴィンセント・ランゲ)、当オーディションの審査員を務めている、「シティハンター」で知られる北条司や「よろしくメカドック」の次原隆二、「北斗の拳」の原哲夫も登壇。

このオーディションについて北条は「海外の方が日本のマンガを描いているのは素晴らしいこと。かつて、仕事を始めた30年前は海外にマンガが広げられるとは夢にも見ていなかった」と現在のマンガの世界的躍進に喜びつつ、さらには審査員として受賞者の若いマンガ家たちを激励。

また次原も「(審査に参加して)改めてマンガの魅力、そして原点を感じました。「サイレントマンガオーディション」は今後も続けていきたいと思っています。受賞者のみなさんもさらに腕を磨いて、自分の国で思ったことを素敵な作品にして世界に伝えることを楽しみにしています」とエールを送った。

一方で原は、このオーディションに関して最初に話を聞いたときには今さらどうするんだろうと思ったらしく、その理由としては「僕は“ひでぶ”“あべし”とか、断末魔で食ってるので、それなしでは描けない」と話し会場の笑いを誘った。その後「海外の方は本当に絵がうまいし、若い。これからが楽しみ」と賞賛しながら、最後には「サイレントマンガには反対だけど、今後とも日本のマンガをよろしくお願いします」と再び原ならではのコメントで締めくくった。

そんなスピーチの後には、マンガの新たな可能性をはかるべくサイレントマンガ(映像)とライブパフォーマンスのコラボステージ、そして今後の「サイレントマンガオーディション」に関する展開を発表。次回、第三回のオーディション、テーマは「お母さん」。応募締切は3月31日となっている。

<関連サイト>
コミックゼノン http://www.comic-zenon.jp/