Entame Plex-エンタメプレックス-

1日1時間、自由な時間を作るために……「考えない台所」著者:高木ゑみインタビュー


「私自身、時間がなくてやりたいことができなかったことがたくさんありました。でも、ちょっと意識するだけでそれは変えることができるんです!」

そう話すのは、台所仕事が劇的に変化する魔法のような指南書「考えない台所」を発売した料理家・おもてなしプランナーの高木ゑみ。

献立を考え、買い物に行き、料理を作って、そして後片付けも。世の中の一般的な専業主婦が料理に関して1日に使う時間はなんと約10時間とか。1日の約半分近くも費やしているわけだが、そこから1時間でも自分の時間を作れれば……この本では、そんな“1時間”を生み出す高木流のメソッドが盛りだくさん! レシピ本はたくさんあるけれど、料理の前後までレクチャーしてくれるものはそうそうない。目から鱗の「考えない台所」、今回はその内容のほんの一部を本人に紹介してもらいました。

――今回「考えない台所」を手掛けることになったきっかけは?

「お料理教室などでみなさんの悩みを聞いてみると、料理の段取りが難しいとか、同じものを買ってしまうとか、冷蔵庫の整理ができないとか、意外と共通したものが多いんですよね。今回は、そういった悩みに対して私なりの解決法をお伝えできればと思って。これはあくまで参考書です」

――普段、高木さんが台所仕事に関して最も意識していることは?

「料理の下ごしらえを事前にやることですね。全部イチからやろうとすると、いざ料理を火にかけたときに疲れちゃったりする。だから、たとえば寝る前の5分でいいので、翌日の準備ができると全然変わります。それが2日、3日と続けてサイクルができれば、どんどん楽になってくると思います。子供がいると特になんですけど、とにかく生活が時間に追われてしまうんですよね。すると、どうしても余裕がなくなっちゃうし、イライラもして、人に優しくなくなっちゃう。そういう意味では時間にも、気持ちにも余裕を持つことは本当に大事だなって思います」

著書「考えない台所」の中から、ほんの一部高木流メソッドを紹介!

【献立】
「料理の工程、調理法は“生”、“煮る”、“炒める・焼く”、“揚げる”、“蒸す・ゆでる”の5つしかないんです。これを、肉の種類別(牛肉、豚肉、鶏肉、その他)、魚介、野菜などその他とわけて、さらには和洋中の味付けでメニューを書きだしておくとそれだけでレパートリーが広がります。それに、食材の使い回しもしやすくなりますよ!」

【買い出し】
「スーパーって結構広いんですよね。買うものがいっぱいあったときには、行ったり来たりするのが一番の時間のロスになりますし、それだけで疲れちゃう。なので、とにかく必要なものを書き出しておくこと。それも、自分がよく行くスーパーの配置別にメモしておくと買い逃しもせずにすみますね」

【冷蔵庫】
「美しい冷蔵庫にする必要はありません。“見やすく”、“取りやすく”、“掃除しやすい”この3つに限ります。そのためには定位置を決めておく、それも1つの方法です」

【収納】
「料理をする際、本当に使うものって実は少ないと思うんです。常に使うものだけキッチンに収納して、それ以外のものは、キッチン以外の場所にしまっておくといいと思います。とにかく収納は使うものだけ、見やすく、取りやすいがベスト。あとは、調味料も含めて火まわりと水まわりでわけておくとさらに◎」

【調理】
「これは、やっぱり下ごしらえと準備。あとは冷凍をガンガン活用することですね。保存もそうですけど、冷凍したものもしっかり使うことも大事。結構いざ使おうというときに賞味期限が切れてしまったりするので、あらかじめ冷凍庫カレンダーなどを作って、冷凍したものを使い切るようにするといいですよ」

【片付け】
「お鍋やフライパンなど、大きいものはすぐに洗うこと! そうすると、調理台や水切りかごのスペースが確保できます。大きいものと割れやすいグラスなどは先に洗うことをオススメします。そうするとその後の洗い物も楽になりますし。あとは、布巾や雑巾はケチらずたっぷり使う。これからの季節は衛生的にもぜひそうしてください」

この他、「考えない台所」には台所仕事に関する便利な方法が満載!

――高木さん的に台所仕事で一番の問題点って?

「やっぱりネガティブな考え方ですよね。ちょっと見方を変えるだけでもすべて変わってくると思うんです。そして、頑張っておいしいものができて、みんなが喜んでくれれば自然と気持ちもあがる。特に家族がいる方は、自分が楽しそうに料理をして、みんなでおいしく食べることができれば、それが一番幸せだと思うので。明るい食卓は家族のモチベーションにも繋がりますしね。台所仕事にあまりプレッシャーを感じず、楽しむことが重要です。ときにはゲーム感覚で後片付けをしてみたり。私もよくCMを見ながら、洗い物と競争したりしてますし(笑)」

――最後に世の中の女性へのアドバイスを!

「今回は私なりの台所仕事のポイントを1冊にまとめさせていただきました。各家庭でキッチンはそれぞれ違うと思いますし、キッチンはどんどん変化していくものだと思います。1カ月に一度、半年に一度でもこの本を読んで参考にしていただけたら嬉しいですね。そして、ここからぜひ自分流にアレンジしていただければ台所仕事も楽になると思います。そうなると1時間と言わず、自由な時間も2時間は生まれるかもしれませんね! その空いた時間を自分のために使って、より人生を豊かにしていただければと思います」

▼ちなみにこちらは、高木さんの教えを実践したキッチンのビフォア~アフター

<関連サイト>
高木ゑみオフィシャルブログ http://ameblo.jp/laterier-de-emi/