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三浦友和、死刑囚の父親役に! 2016年公開の赤堀雅秋監督作「葛城事件」で主演


2012年に「その夜の侍」で監督デビューを果たし、同年の新藤兼人賞金賞、ヨコハマ映画祭・森田芳光メモリアル新人監督賞を受賞するなど高い評価を得た赤堀雅秋監督による待望の第2作目となる映画「葛城事件」の主演を三浦友和が務めることが明らかになった。

2013年の同名舞台を、今回の映画化にあたり、赤堀監督自ら新たに改稿。本作は、無差別殺人事件を起こした加害者、その父、母、兄、そして、加害者と獄中結婚をした女など壮絶な家族模様を描く。

「清役は三浦さん以外に考えられない」という監督からの熱望を受けた三浦が、死刑囚・稔の父:葛城清役に決定。そして、徐々に精神を病んでいく清の妻・伸子役に南果歩、長男の保役には、舞台版「葛城事件」では稔役を演じた新井浩文、8人を殺傷した罪で死刑囚となった次男・稔役はオーディションで選ばれた若葉竜也など実力派俳優が集結し、それぞれが問題を抱えながらいつの間にか歯車が狂ってしまった家族を演じている。

三浦をはじめとする今回発表となったキャストおよび赤堀監督からのコメントも到着。

■三浦友和
「最初に脚本を読んでみて素直に面白いなと、こういう作品はなかなかないと思いますし、出演している全員のキャラクターの個性がはっきりとしていて、それぞれがみんな何かを抱えていて、そういうところが一番面白かったです。撮影期間も短く、時間のないなかで演じていくには相当キツイ仕事になるのではないかと、少し躊躇はしてしまいましたが、これをやらないと後悔することになるし、この役を他の人が演じるということを想像したくなかったので、やらせていただきました。演じてみてすごく難しかったです。監督の頭の中ではイメージが明確に固まっていました。そこに近づけなければいけなかったですし、そのイメージに到達するまで時間がかかりました。自分としては悔いが残るシーンがいくつかあったりはしますが、監督がOKを出してくれたので、そこを信じたいなと今は思います。(清という人物は)ありがちな父親像ですね、特別な人格でもない。ちょっと間違えるとこういうかたちになるだろうし、少しだけ歯車が狂ってしまった、そういう家庭です。親ってどうやって子供に対して愛情を注いだら正解なのかは、永遠のテーマでしょうね。赤堀監督はものすごく想いが強いです。貪欲ですし、現場でも何度もテイクを重ねて、後で『何回もすみません』と謝りに来てくれましたが、現場で躊躇しない監督の姿が好きでした。それに答えられたかどうかはわかりませんが、素敵な監督でした」

■南果歩
「葛城家のなかで過ごす時間は、息をするのも辛くなる場面が沢山ありました。“家族”という、一番身近な人間関係をどう作っていくかという部分では、家族の危うさや、恐ろしさ、やるせなさ、そしてそこにある人肌を感じながら、“身近にいる家族とは一体何なのか”ということをずっと考え続けた時間でした。演じたどのシーンも印象的で、全て難しかったです。赤堀監督の、人間の心を単色で表現することはできないと言う誠実で挑戦的な演出は、今後の私の仕事の中でもずっと生き続けることになると思います。この役を演じることができて、現場に呼んで頂いて感謝しています」

■新井浩文
「舞台とは別の役をもらって演じる。俳優っぽいなーと思ってました」

■若葉竜也
「こんなにも不器用で、目を背けたくなるほど生々しく、笑ってしまうほどカッコ悪い人間達。圧倒的な脚本の面白さに興奮しました。それと同時に《葛城稔という人間を、理解できるんだろうか》とプレッシャーと不安を感じました。何度も何度も何度も監督に『違う。そうじゃない。』『まだ頭で考えてる』と言われながら自分を徹底的に崩壊させて1カット1カット挑みました。『OK!』と監督が声をあげるテイクは必ず、《記憶がすっ飛んでいる》という不思議体験もしました。魂の篭った映画になっています。是非たくさんの方々に観ていただきたい作品です」

■赤堀雅秋(監督・脚本)
「この物語は、対岸の火事ではなく、我々の地続きにある。ある家族の話。無様に、愚かに、それでも必死に生きる人間の姿。観客の心を強く揺さぶる作品になるという自負があります。極めておこがましい言い草ですが、これは三浦友和さんの代表作になると、僕自身は勝手にそう思ってます。強くそう思ってます」

映画「葛城事件」は、2016年全国ロードショー!

© 2016「葛城事件」製作委員会

<関連サイト>
映画「葛城事件」 http://katsuragi-jiken.com/