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EXILE ÜSA「日本にダンスの日を作りたい」DANCE EARTH PARTYでの活動を通じて見据える夢


2015年12月31日を以ってEXILEのパフォーマーを勇退したEXILE ÜSAが中心となり、EXILE TETSUYA(EXILE/EXILE THE SECOND)とDream Shizuka(Dream/E-girls)とともに音楽ユニット:DANCE EARTH PARTYを結成。そんな彼らが8月3日にニューシングル『NEO ZIPANG ~UTAGE~』をリリースした。本作は、若手No.1プロデューサー:banvoxが楽曲プロデュースし、和太鼓パフォーマンス集団のDRUM TAOとコラボレーション、さらには、衣装プロデュースを山本寛斎が担当するという豪華な布陣による意欲作となっている。

そこで今回、EXILE ÜSAに本作に込めた想いなど、話を聞いた。

――DANCE EARTH PARTYを結成した経緯やコンセプトを教えてください。

EXILE ÜSA(以下、ÜSA)「もともとDANCE EARTHのプロジェクト自体は2006年、約10年前から旅をスタートさせたところから始まりました。世界のダンスを踊ってみたいという夢から、まず最初にキューバの人たちと踊った時に、知らない者同士がダンスの力によって一瞬で近づけたんですよね。踊りがない国も民族もない。だからダンスという世界共通言語を使って世界の人とつながれると思って。DANCE EARTHの旅を続けてきて、これまでに書籍やDVD、絵本や舞台で表現してきました。そこから、次は音楽で表現したいという気持ちを僕なりに表現したのが、DANCE EARTH PARTYです。ひとりで旅して踊るより仲間がいた方が楽しいので、一緒に踊る人いないかなと見渡したらTETSUYAがいて、僕らは歌えないのでこの気持ちを歌で表現してくれる素敵な人いないかなと見渡したらShizukaちゃんがいたんです。一緒にPARTYを組んで、いろんな世界の音楽の旅をしていこうというのが、DANCE EARTH PARTYのコンセプトですね」

――世界を旅してきたÜSAさんが、日本の祭を旅するようになったきっかけは?

ÜSA「いろんな世界を旅してきて、いろんな人たちと踊ってきた中で、みんな自分の国とか民族に誇りを持って踊っているのが凄くかっこ良いなと思っていました。そこでその人たちに決まって質問されるんですよね。『あなたの国の踊りはどんななの?』と。その時、明確な答えを自分は持っていなかったんです。それが恥ずかしくて…。これはもう一度、自分たちの国、日本を踊る旅をして、そして世界の人と出会った時に自分の国の踊りを発信できるようにしたいと思ったんです。やっぱり日本には八百万神(やおよろずのかみ)がいて、すべてのものに神が宿るって教えがあって、その神様の数ほど踊りがあって祭りがある。だから、踊り人口密度的には世界一くらいのレベルなんじゃないかと思って、その祭りで踊る旅を2013年から始めました。あと、世界の人から見る日本人って「どこかシャイで踊りとか参加しない民族だよね」ってイメージがあるらしいんです。でも、僕が見た日本の祭りでは、子どもからおじいちゃんおばあちゃんまでみんなが踊ってるんですよね。そこで僕らの国は踊る国だと確信しました。それを知っただけでも今後の旅が変わってくるし、自分の国に誇りが持てた瞬間でしたね」

――世界の踊り(祭)と日本の祭を体感してみて、改めて気づいたことはありましたか?

ÜSA「僕ら日本人は、みんなで合わせて踊るのが好きですよね。盆踊りもそうだし。みんなで同じ動きをして一体感やつながりを感じる。そういう踊りが多い気がしますね。輪になって踊る意味を掘り下げると、凄く面白い話があるんです。というのも、盆踊りは亡くなった先祖がお盆に帰ってくる時期に踊りますよね。もちろんいい霊もいれば悪い霊もいるわけですが、悪い霊だけ跳ね返しちゃうと、またいつ戻ってくるかわからない。だから、いったん輪に入って楽しんでもらって「また来年」って気持ちよく送り出す意味があるそうなんです。おもてなしをして送り出すっていう、凄くいい考え方ですよね。ということは、祭りは楽しければ楽しいほどいいってことですよね。僕が新しくお祭りを作れる時があったとしたら、輪になってとにかく楽しいお祭りにしたいと思いましたね」

――これまで全国15箇所のお祭りで踊ったそうですが、印象に残っているお祭りはありますか?

ÜSA「どのお祭りもすべて印象的だったんですが、エピソードとして挙げさせていただくとしたら、踊っていて楽しくて一番エネルギッシュだった阿波おどりです。クラシックな基本となるステップから、だんだん激しいビートになってくると暴れ踊りに変わってくるんです。そうなってくると、ほぼほぼHIP HOPのランニングマンの動きと同じなんです。それが楽しくて(笑)」

――日本の伝統的な踊りとÜSAさんが体得してきたダンスの動きが、リンクする瞬間もあったと?

ÜSA「はい。踊りだけじゃなくて、意外な接点を感じることが結構ありましたね。島根県の石見神楽に行った時も、その太鼓を聴いていたらアフリカの太鼓と似ているリズムがあったんです。出雲にいながらアフリカを思い出すという、不思議な体験をしました。お面にもいろいろあって、日本独自のものというよりは大陸から渡ってきたものも取り入れながら、作っていったと思うお面も多いんですよね。日本のお祭りを巡ってみて、音楽も踊りも衣装も、その地域だけで生まれたものではないんだと感じました。そういう意味でも、世界を旅して楽しいと思ったものはどんどん取り入れて、それを僕なりにアレンジして作っていくという考え方は、正解なんだって感じましたね」

――新曲『NEO ZIPANG ~UTAGE~』はどんな想いから生まれたのでしょうか?

ÜSA「日本の踊りはいつから始まったのか調べていくうちに、古事記に書かれている天岩戸(あまのいわと)神話に惹かれたんです。その神話に書かれていたのは、太陽の神様がすねて岩戸に隠れてしまった時に、八百万の神々が集まって会議をしたという話。そこで神々が出した答えが「踊ろう」だったんですよ! もうテンションが上がっちゃって(笑)。神様も踊りが好きなんじゃん! って。その時の踊りの様子や雰囲気を現代版にして、古事記を今時期(こんじき)にしたいなって裏テーマを持って制作に入りました。この天岩戸神話がメッセージとして残そうとしたことは、きっと岩戸は人の心の状態なんですよね。それが閉ざされてしまうと、世の中が暗く見えてしまう。その岩戸を開かせるためには、音楽と踊りが最適だってメッセージと自分は解釈したんです。そうして、僕も祭りを作ろうと思ったんです。400年前に始まった伝統的な祭りも、400年前に誰かが始めたことですよね。その瞬間を僕たちもやりたい、この時代にも必要な音楽と踊りと衣装とお祭りがあるはずだと思ったのが、この楽曲をスタートさせたきっかけです」

――サウンド面でのアプローチとしては、どのようなイメージを描いていましたか?

ÜSA「古くからある日本の和楽器を取り入れたいという気持ちが最初にありました。それと同時に、最先端のダンス・ミュージックと融合させたいという構想もあったんです。今回は和楽器をDRUM TAOさん、最先端のダンス・ミュージックを作れる最高の若手ということでbanvoxくんにお願いしました」

――和太鼓にDRUM TAOさんを起用した理由は?

ÜSA「和太鼓奏者ですばらしい方はたくさんいますが、DRUM TAOさんの場合は見せることに優れているんです。日本だけに留まらず、世界で700万人も動員できるエンターテインメントを魅せれるわけですから。楽曲に参加してもらうだけじゃなくて、魅せることも一緒にやりたいと思ったのでDRUM TAOさんにオファーしました。今回は血が騒ぐ太鼓の音だけじゃなく、笛と金も音も入れています。そのグルーブを感じながら、エネルギーをもらいながら踊りました。でも、太鼓とか笛の音を生で聴くと、レコーディングの晩とか寝れないんです。音は耳だけで聴いているんじゃないってことを痛感しましたね。細胞が踊ってしまうので、そりゃあ眠れませんよね(笑)。それくらい力があるものだと再確認しました」

――楽曲プロデュースのbanvoxさんについてお聞かせください。

ÜSA「僕が初めて知ったのはTV CMですね。なんだろうこの音、新しいな、踊りたくなるなと思って調べたらbanvoxくんの仕事だったんです。今、日本でかっこいいダンス・ミュージックを作れる数少ないプロデューサーのひとりだと思います。実際オファーするに当たって、まず食事会に誘ったんです。そこで音楽の話をしていくと、彼もHIP HOPが凄く好きで、かなり話が盛り上がったんです。その時にコンセプトも伝えて、一番乗りやすいBPMって何だろうって話になった時は僕がその場で踊ってbanvoxくんにイメージしてもらったり」

――彼らとのコラボレーションによって、この曲で表現できたことは何だと思いますか?

ÜSA「Shizukaちゃんの声を取り込んで、それを加工して音に変えていく作業は面白いなと思いました。今までそういう作業をやったことなかったですね。あと、ダンス・ミュージックはキックだという持論があるようで、とてもこだわっているんです。確かに爆音で聴くと刺さるような鋭いキックなんです。これはあまり体感したことがない、踊るにはぴったりのトラックだと思いました」

――そして今回、山本寛斎さんが衣装プロデュースを担当しています。

ÜSA「3年前くらいに〈NEO ZIPANG〉の構想を考えてる時に、たまたま山本寛斎さんが手がけた衣装をみて「これだ!」と思ったんです。でも、斬新すぎて似たようなテイストの衣裳はどこにも売ってないわけですよ。で、今年に入ってバーで飲んでいる時、たまたま隣に座った方の待受画面が山本寛斎さんの衣装だったんです。それが目に入ってしまって、僕から声をかけたんです。そうしたら『私がデザインしたんですよ』と、その方が実は山本寛斎さんと一緒に仕事をしていたデザイナーさんだったんです。そこでいろんな想いを話させていただいて、テキーラで乾杯して(笑)、最後はマネージャーさんに名刺を交換してもらったと。その後、今年の4月に京都の清水寺で祈りの踊りを奉納することになった時の衣装をその方にお願いしたんです。その後すぐに山本寛斎さんご本人ともお食事会の機会をいただいて。そんなご縁があって、今回の作品でもお願いすることになりました」

――今回の衣裳はいかがでしたか?

ÜSA「DANCE EARTHのコンセプトをお話して、日本なんだけど新しい民族に見える感じがいいですねってリクエストしたところ、まさにぴったりな衣装があると見せてもらったんです。寛斎さんもいろんな世界を旅していて、そこで面白いと思った布やアクセサリーをいっぱい買って帰るそうなんです。その布をつなぎ合わせて、ひとつの服にした衣装を見せてもらったんです。そこでもう“これだ!”と思ってしまいました。いろんな世界を旅して集めたものが衣装になって、トータル的に見ると和を感じる。もうまさに『NEO ZIPANG ~UTAGE~』の世界観そのものでした」

――ダンスや振りつけで表現したかったことは?

ÜSA「今回、日本の旅がベースとなっていて、そこで気に入った動きを取り入れています。例えば阿波おどりの手と足の運び方だったり、サビではねぶた祭のハネトの動きが反映されていたり、ソーラン節の手が反映されていたり、どじょうすくいが入っていたり。それをHIP HOPと混ぜてアレンジして取り入れてました。もちろん輪になってみんなで一緒に踊れる振りつけも考えましたね」

――歌詞の世界観で表現したかったことはありましたか?

ÜSA「歌詞の世界観は、裏テーマにある天岩戸神話の現代版ですね。歌詞にどうしても入れたかったのが〈オ・ド・ン・ナ・キャ、モッタイナイ…!〉というフレーズです。世界の人が知っている日本語として浸透している〈モッタイナイ〉は必ず入れたいと思っていました」

――この曲がリスナーにどんな風に届いて欲しいですか?

ÜSA「この曲を聴いて踊りたいと感じてもらいたいですね。心が踊るような気分になってもらえたら嬉しいです。その先にはきっと〈NEO ZIPANG〉の祭りがあるはずなので、それを楽しみにしていて欲しいです」

――通算5枚目のシングルとあって、メンバーの結束もさらに強まったのでは?

ÜSA「最近はTETSUYAと一緒にいることが多くて、本当に相棒みたいな感じになってますね。想いも共有できているし、具体的にどういう動きにするって時もイメージを形にしてくれるので、パフォーマーのパートナーとしても最高です。今後も旅を通じて新しい発見を共有していきたいですね。Shizukaちゃんはとにかく歌が素敵で、透明感があるんです。だから、いろんな世界の色があっても馴染みやすいんだと思います。これからも僕らの気持ちを歌で代弁していって欲しいです」

――本作をリリース後、DANCE EARTH PARTYの今後の活動予定はいかがですか?

ÜSA「アルバムももちろんですが、まだしっかりライブで見せたことがないので、近いうちにお披露目したいですね」

――ÜSAさん個人としての今後の目標や夢はありますか?

ÜSA「夢としては、日本にダンスの日を作りたいと思っています。その日は祝日で、日本中でいろんな踊りが踊られていて、踊ったことがない人も踊っちゃう気分になれる楽しい祝日を作りたいです。4月22日がアースデイなので、その日をダンスの日にしたらDANCE EARTHの日になるので、日本発信で浸透していったら素敵ですよね」

――では、最後に読者に向けてメッセージをお願いします。

ÜSA「僕が生まれ育った日本に古くから伝わる、伝統的な和楽器を使ったダンス・ミュージックが完成しました。ぜひこれを聴いて心踊ってくれたら嬉しいです。そして僕が新たなお祭りを作った暁には、ぜひ一緒に踊りましょう! その日を楽しみにしています。ありがとうございました」

Interview by NOBUHIKO MABUCHI

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