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「すごい叩かれたんですけど…」東大受験アイドル:桜雪が語る受験とその後


高校3年の夏に東大受験アイドルとして活動をスタートし、一浪の末見事合格。この春東京大学を無事卒業した地下アイドルグループ:仮面女子の桜雪。
高校時代はNHK児童合唱団とバスケ部のマネージャーをかけもち、バスケ部を引退後に地下アイドル活動をスタート。受験ブログ「桜雪の東大一直線」で毎日の勉強の進捗を綴りつつ受験勉強を続けるも、成績は伸び悩み模試の結果はE判定。
一度は受験に失敗するものの、その後勉強方法を見直し東京大学文化III類に合格を果たした。

そんな彼女が発刊した書籍が『地下アイドルが1年で東大生になれた! 合格する技術』。本書では合唱や部活といった課外活動、塾や予備校に通った中学~高校時代に始まり、3章では浪人時代大幅に成績をアップした5つの工夫を紹介。アイドルファンにおなじみの“推しメン”を勉強にも応用し、好きな科目を作ることで知識を増やしていったり、クイズやゲームを取り入れた遊び感覚の勉強法、地理や世界史では白地図に地形・産業・気候といったあらゆる要素を書き込み、知識を関連付けて覚える方法(そうして作られた資料ノートが本書に収録!)など具体的な技術を紹介している。合格後の大学生活では、現役アイドルにもかかわらず東大ミスコンで予選落ちした件についても語るなど、ファンにとっても見逃せない内容となっている。

今回、そんな本書の発売を記念し、秋葉原・書泉ブックタワーで開催された出版記念イベント直後の彼女を直撃! 東大を目指したきっかけや受験勉強のモチベーションを維持するコツ、さらにはこの春大学を卒業した彼女の今後の目標などについて話を聞いてみた。

――出版おめでとうございます! まずはこの本の見どころを教えてください。

「私の受験生活のすべてを凝縮したところですね。まわりの人からは他の受験本との違いは模試の成績なんかも開示しているところがリアルで面白いって言っていただいてます。成功体験だけじゃなくて、まったく成績の伸びない1年と成績が伸びて劇的に変化した1年っていうのが明らかに違うので。こうすれば上手くいくよってだけじゃなくて、これはダメだよっていう反面教師にもなる本だと思います」

――書籍の刊行は初だそうですが、執筆で苦労したことは?

「受験から4年経っているので、当時の感覚を思い出すのが大変でした。当時の成績表を読み返したり。あとは予備校時代の友達と会って、あのときこうだったよね、こんなこと考えてたとか思い出してました」

――この本をどういう人に読んでもらいたいですか?

「受験生はもちろんですけど、受験生を持つ親御さんとか。あと勉強しようと思っているけどなかなかできない大人の人にもぜひ読んでもらいたいと思います。勉強はめんどくさいっていう気持ちがあると思うんですけど、楽しみながらやるコツっていうのをわかってもらえたら、みんな積極的に勉強できるんじゃないかなって思います。ぜひたくさんの人に読んでもらいたいです」

――この本の売り上げ目標は?

「ミリオンセラーです! 七夕の短冊にも『ミリオンセラーになりますように』って書きました。この本もタイトルが長いんですが、ヒットした本って“セカチュー”とか“もしドラ”とか“ビリギャル”みたいな省略形で呼ばれてますよね。だから、私はこの本を“地下東”って呼んでるんですが、そうやってニックネームで呼んでもらえるような本になったらいいですね」

――そもそもなぜ東大を目指したんですか?

「入試問題を見て決めました。いろいろな大学の赤本を見て相性がいいと思う大学を選ぶといいよってアドバイスを学校の先生にいただいて。東大の問題は知識というより、様々なことを知っていて理解があって、その問題について語れる人だからこそ答えられるものばかりで、“これが解ける人、すごいカッコいいな”って思って。この問題が解けるようになろうって思ったのが始まりでした。それと東大は最初の2年間は文系も理系も一般教養を学んで、3年から自分の専門を決めるっていうところも魅力だと思いました。(他の大学だと)その学問についてよくわかってないのに、偏差値だけを見て経済学部や法学部に行くとか決める、それも疑問に思ってました」

――E判定が続いた高校時代から一転、浪人生活1年で合格。そのとき勉強のモチベーションを保った秘訣は?

「自分の中で小さい目標を決めるようにしてました。やっぱり目標が漠然としていたり大きすぎたりすると、それに近づいているのか全然わからなくて投げ出しそうになるし、楽観的に大丈夫でしょって思っちゃったりすると絶対ダメだと思うんですよ。自分のスケジュール帳に“今日はこれをやるぞ”ってびっしり1ヶ月の予定を立てて、それを着実にこなすことによって、目標とする自分に近づいているって実感しながら勉強してました」

――高校生時代、受験勉強の様子を綴っていた自身のブログ「桜雪の東大一直線」に“落ちろ落ちろ”と多くの書き込みがあり、コメント欄が荒れ炎上したそうですね。合格後やっぱり周囲の態度は変わりました?

「本当に合格すると思わなかったって意見が多かったです。最初の1年は私のことを叩いていた人がすごく多かったんですけど、予備校時代に勉強の仕方を変えて、成績も伸びたし私すごく変わったんですよ。それを毎日のブログを見て感じてたり、予備校にいる人が私を見て感じてくれたのかわからないですけど、桜雪ちゃん本当にちゃんと勉強してたし、実際合格してるからエライとか、本当に変わりましたね。当時、予備校の掲示板があってそこでしょっちょう私の話題が出てたんですけど(笑)、誰かが私のセンター試験の成績を見たらしくてそれがネットに書かれてたんです。そしたら、桜雪の成績ハンパねえ~みたいに盛り上がってて(笑)。なんでバレた? って思いもありましたが、認めてもらって嬉しかったですね」

――高校時代から芸能事務所に所属していますが、昔から芸能界へのあこがれがあった?

「今の事務所に入ったのは、高校3年生になって部活も合唱団も引退してすごく寂しくなって。その心のスキマを埋めるような感じで芸能界に飛び込みました。私が入った事務所も、今でこそ仮面女子っていうユニットがあるんですけど、入った当時はユニットもひとつもないし、すごく小さな事務所で。ここだったら私の好きなことを気ままにやっていけるかもって思って。本当に数少ないファンをつけて新しいことに挑戦できたらいいなって気持ちで入りました。元々憧れてたというわけではないですね」

――大学と芸能活動の両立は、かなり忙しかったのでは?

「ライブをしたり、入学後アイドルのお仕事もすごく増えたのですが、学校の授業もあったので移動中に膝の上にノートパソコンを抱えてレポートを書いたり、出番前に授業のレジュメを読んだりずっとしてた感じですね。大学生になったら飲み会に行ったりBBQしたり、スノボするっていうイメージがあったんですが、全部スルーして4年間を過ごしてしまいました。新入生歓迎会すら行ってないんですよ。もし大学生としての偏差値があったら、私はすごく低いですね(笑)」

――もう一度大学生ができるなら、しかもアイドルじゃなかったら何がしたいですか?

「サークルか部活に入って友達をたくさん作りたいです。大人数で集まってワイワイってしたことがないので、どんなものだろうっていう漠然とした憧れがあります」

――今年3月に大学を卒業されましたが、そこで学んだことを今後どう活かしたいですか?

「東大では心理学を学んだんですけど、それは人の心を読むのではなくて、客観的にいろんなことを分析する力が身につくんですね。たとえば番組に呼んでいただいたときでも、客観的に分析して話す力はトークの中でもすごく役に立ってます。あと第二外国語で中国語をやっていたんですが、中国でライブをするときはコミュニケーションも取れるし読み書きもできるので、すごく役に立ってます」

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