Entame Plex-エンタメプレックス-

井村屋グループがパティスリー新店を京都祇園にオープン


井村屋株式会社は24日、翌25日に新店オープンとなる「La maison JOUVAUD 京都祇園店 ブティック&サロン」の内覧会を開催した。

外観は京都の町屋づくりの古民家、内装はジュヴォーのコンセプトを活かし京都の伝統とプロヴァンスの開放的な雰囲気を融合させた空間でお客様をお迎えする新店舗「La maison JOUVAUD 京都祇園店」。1階はショーケースを配しブティックに、2階はアトリエとサロンスペースを併設。サロンスペースではスペシャリティデザートを提供する演出を施し、お客様に憩いのひと時を提供する。

そばには鴨川がゆるやかに流れ、古い家々が並ぶ祇園の新橋通に溶け込むように存在する同店。のれんをくぐると南仏プロヴァンスに早変わり。ジュヴォー本店を思わせる内装の1階には、宝石を思わせる色とりどりのスイーツが並ぶ。

70年を超える老舗ブランドの古都進出。多くのメディアが訪れた内覧会では、店舗で販売するメニューも振舞われ、パティシエによるブールショコラに熱々の「チョコレートソース流しこみ」のパフォーマンスも。湯気の上がる70℃のチョコレートがスイーツの上に注がれると、たくさんのシャッターが切られた。

今回紹介された商品の中でも、ショコラ、ロカイユ、生キャラメルは「La maison JOUVAUD」ブランドでは人気商品。生キャラメルは、京都限定の抹茶味を販売。店長は「食感もほかのキャラメルに比べてやわらかいです。口に入れたとたん抹茶の香りが鼻に抜けます。独特のにおいと甘みを楽しんでいただければ」と語った。

マロングラッセのコアントロ(オレンジ)とラムも同店の限定商品。季節に合わせて味も変わる予定だとか。こだわりは香りの強さ。日本に7人しかいない「ルレ・デセール」の会員しか扱えない型を使った「ケーク」の抹茶フィグ味が味わえるのもこの店だけ。フォークを沈めるとその弾力に驚かされます。アクセントにはバルサミコ酢を使用。抹茶とバルサミコ酢、フィグ(イチジク)の組み合わせが絶妙なハーモニーを生み出している。

ほうじ茶味の生ロカイユも同じく限定商品。「限定として抹茶味やほうじ茶味を出したのは京都らしさを感じてほしいから。とはいえ、ただ京都に寄るのではなく、フランスとの融合を目指しました」と、京都祇園店の独自性について店長は明かした。

そして今回、「La maison JOUVAUD 京都祇園店」オープンを祝うため、フランスから3代目ピエール・ジュヴォー氏の妹、マイイ・ジュヴォー氏が緊急来日。ジュヴォー家の理念を受け継ぐマイイ氏にスペシャルインタビューを敢行した。

――京都の印象はいかがですか?

「京都は昔ながらの建物と景色が残っていて、昔の石造りの家が残るフランスと趣きが似ていると思います。とても好きな街です」
 
――「La maison JOUVAUD 京都祇園店」の印象は?

「外は伝統的な日本家屋で、なかに入るとプロヴァンスにある自分たちの店そのままの雰囲気なのがおもしろいです。でも違和感はなく、とても上手なミックスを果たしていると思います。日本とプロヴァンスの見事なマリアージュです」

――限定商品の味はいかがでしたか?

「抹茶味の生キャラメルはとてもおいしかった。包み紙の雰囲気にも、とてもジュヴォーらしさが出ていたのでフランスでもぜひ扱ってみたいですね」

――京都祇園店がどんな店舗になってほしいですか?

「まずは京都の皆さんに気に入ってもらえるとうれしいです。また、京都のお客さまがジュヴォーに興味を持ってフランス本店に足を運んでくれることも期待しています」

「あずきバー」で御馴染みの井村屋株式会社。実は食品事業だけでなく、フードサービス事業などを展開しており、アメリカンスタイルの「アンナミラーズ」や、フランス菓子などの「ジュヴォー」ブランドを運営するなど、幅広い事業を手掛けている。今回は、代表取締役会長の浅田剛夫に新規店舗オープンの感想や、今推している事業、今後力を入れていきたい事業などをインタビューした。

――「La maison JOUVAUD 京都祇園店」をご覧になった感想は?

「本場のプロヴァンスのイメージをうまく表現して作ってくれたと思います。最初にこの町屋の並びを見たときは本当に心配でした。ですが、見事にアレンジしてくれました」

――ジュヴォーブランドの関西進出に京都を選んだ理由は?

「京都はさまざまな国の人がやってきます。商業的に見て、フランス菓子が受け入れられやすい環境があると考えました。加えて、京都の人はとても本格志向。味についても深い造詣があるプロフェッショナルな方々が多い。そうした土地で喜んでもらうのが第一だと考え、関西の第1号店として京都に出店しました。成功すれば大阪や神戸に広がる可能性もあるかと思います」

――さまざまな事業を展開している井村屋ですが、いま力を入れているのは?

「アメリカと中国には工場進出を果たしていますが、グループが成長するためにさらに海外需要の開拓に力を入れていきたい。いまは日本の商品が海外で評価される時代です。私たちには、あずき商品をどんどん世界に広げていきたい夢があります。国内市場では「B to C」(ユーザー向け)を意識し、新たなイノベーションを起こしていきたいですね。同時に「B to B」(企業向け)に関しては、長く安定性のある技術で取り組んでいきたいと考えております」

――「京都祇園店」を訪れる人々にメッセージをお願いします。

「実は先ほどフランス人の男性がお店の前で立ち止まり「ここにジュヴォーがあるんだ」と声を上げていました。うれしいですね。フランス・プロヴァンスの雰囲気や品質、おもてなしをぜひ感じていただきたいです」

<関連サイト>
「La maison JOUVAUD 京都祇園店 ブティック&サロン」サイト
http://www.patisserie-jouvaud.jp/kyoto.html