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紅葉前線はなぜ北から? 専門家が答える紅葉の疑問


春と言えば桜、秋と言えば……それは紅葉。
“花より団子”、これはお花見に行ったときに、キレイな桜の花よりもおいしいお団子の方が……というところから生まれた言葉だけど、紅葉=秋=食欲の秋だけに、秋だけは“紅葉より団子”も許してほしい。でも、1年で秋しか味わうことができない紅葉を見ながら食べれば、もっとおいしく楽しめるハズ。

そんなわけで、今回は紅葉について考えてみました。
都内では紅葉シーズンはまだまだこれからだけど、北海道や東北ではもう見頃。

考えてみれば、一般に紅葉前線は北から南へ。
一方で、桜前線は南から北へ。

そんな素朴な疑問を日本気象協会に所属する気象予報士の関田佳弘氏に聞いてみると
「桜は暖かくなると開花します。南の方が北よりも暖かくなるのが早いため南から開花します。このため、桜前線は南から北へ向かうのです。一方、紅葉は気温が低くなると色づき始めます。気温は南よりも北の方が低くなるのが早いため北から色づき始めます。このため、紅葉前線は北から南へ向かいます。ちなみに、山頂から色づき始めるのも、麓より山頂の方が気温が低いためです」
とのこと。

でも、こんなふうに1年の間に桜と紅葉が楽しめるのも四季があるからなわけで、日本という国に生まれて良かったなと再認識。

では、実際今年の見頃はいつなのかというと、
関田氏も所属する日本気象協会による
例年の見ごろ情報をもとに編集部が予想してみたら、
北海道 9月~10月
東北 9月~11月
関東 11月~12月
中部 11月~12月
関西 11月~12月
中国・四国 10月~11月
九州 10月~11月
という結果に。

そして、今回はせっかくなのでもう1つ、紅葉がキレイに染まるその条件も関田さん氏に聞いてみた。すると
「夏季に適度の気温、降水、日照があれば葉の成長が促進し、結果的に紅葉が映えます。それから秋に一日の気温差が大きくなるときれいな紅葉になると言われています。逆に、夏季に猛暑や少雨、寡照があると葉が落ちたりして紅葉が映えなくなります。台風は、その強風、暴風で木々の枝を折ったり、葉を落としたりするのできれいな紅葉には大敵ですね」

10月に入ってのここ数日は寒暖差もあるし、きれいな紅葉が見れるのかなと思う反面、今年の夏は気温、降水、日照が適度だったかと言えば、う〜ん。しかも、今年はとにかく台風三昧だっただけに紅葉もピンチ?

そんな紅葉情報は、前述の日本気象協会のサイトでは日々情報を更新中。

美しい紅葉とおいしい食べ物、秋の醍醐味を存分にご賞味あれ。

<関連サイト>
紅葉情報(日本気象協会) http://www.tenki.jp/kouyou/