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【動画】板尾創路、「板尾日記」を終了……とはいえ「また機会があれば」と意欲も!?

“まさか10年、気がついたら10年……”

板尾創路が「板尾日記10」を発売。これは、その名の通り、板尾創路による日記。365日、1日も休むことなく綴った日記をまとめたもので、今作でシリーズ10作目。つまり10年間、3652日に渡り彼は日記を書き続けてきたのだ。とはいえ、それも今作が最終巻。実際、彼に話を聞くと今はもう日記は書いていないと言う。板尾創路がこの10年何を見て、何を感じ、日記に綴ってきたのか、今回は本人にインタビュー。

お笑い芸人であり、役者としても活躍する板尾だが、そのつかみ所のなさは芸能界でも屈指の存在。そんな彼の日常を垣間見ることのできる唯一のものがこの「板尾日記」でもあるわけで、つくづく終了してしまうのが残念で仕方ないが……。

――まずは10年間日記を続けてみて、率直な今の感想は?
「個人的には、貴重なものが残ったなと思いますね。それに、こういったものが本になるということもなかなかないので、すごくいい経験をさせてもらいました」

――当初、10年間も日記を書き続けると思ってました?
「全然なかったですね。最初は本になるかどうかもよくわからなかったし(笑)。まさか10年、でも気がついたら10年という感じもあります。どこかに仕事っていう義務感がありつつも、楽しみに読んでくれる人がいたからこそここまで続けられたんだと思います」

――そもそもなんで日記を書こうと?
「本を出したかったんですよ。本を出そうという企画があって、そこで思いつきで日記と言ったら実現しちゃって。最初はなくなるだろうと思ってたんですけどね(笑)」

――日記を人に読ませるのって恥ずかしくないですか?
「そりゃ恥ずかしいですよ。特に最初はね。でも、自分がやろうと言い出したので、それは覚悟を決めて。ただ、恥ずかしいのは最初だけでしたね。一度出してしまうと慣れるもので」

――この10年、日記を書き続ける上で苦労はありました?
「やっぱり最初は、どう書いたらええんやろって悩みましたね。最終的に人に読まれるようにしないといけないし、もっとおもろいことを書いた方がええのかな、とか。ただ、それもやっていくうちに自然な感じ、素直にその日あったこと、思ったことを書くようになって。最終的には日常の1つになったので、そんな苦労した感じはないです」

――日記を書くことで、日々の生活が鮮明に記憶に残ったりします?
「僕の場合、日記を書くことで逆にその日のことが残らなくなるんですよね。その日あったこと、感情を書くとすっきりするというか、区切りがついちゃうんですよ。だから、忘れてしまうわけじゃないけど、あんま覚えてないですね。だから、あれどこのお店だったかなとか、あの人の名前なんだったかなとか、そんなときにちょっと振り返ったりしますね」

――となると、読者の方が板尾さんのことをよく知ってるってことになりますね。
「そうかもわからないですね。あんなこと書いてましたねって言われても、覚えてない方がきっと多いです(笑)」

――今回の「板尾日記10」では、1月30日の日記とかすごく印象的でした。
「日にちで言われても……全然わからへんよ(苦笑)」

――禁煙の話です。「悪意に染まっても~」って件。
「なんとなくわかるんですけどね……。すごく考えて書いたことなら覚えてるんでしょうけど、そのとき思ったことをそのまま書いてるだけだし……書いたらそれで終わりみたいな。ある種、整理してる感じもあるんで、余計に覚えてないのかもしれない。後々そう言われるとちょっと恥ずかしかったりしますけど、意外なこともあったりして。それがまた面白かったりするんですよね」

――10年間書き続けたことで、何か得たものはありますか?
「残ったものを考えると、それは自分の記録なので、何をしていたかっていうことより、その瞬間にどういう気持ちだったか、人がどう変わってきたか、どう成長してきたか、ダメになったかとか、そういうのが自分で把握できるので、自分を知るためにもすごくよかったです。それは積み重ねないとなかなか浮き彫りになってこないので、10年間やった価値はあったと思いますね」

――でも今作で最終巻。それはもともと考えていたんですか?
「なんとなくですね。ずっと続けててもいいんですけど、変な感じで終わりたくないっていうのもあってよ。別に書くのがイヤになったわけでもないんですけど……1つの区切りですね」

――10年間続けてきたことがなくなると、物足りなくなったりしません?
「書いてた方がよかったかな、と思うことは確かにありますよ」

――だったら、ひとまず個人的に書き続けるのもアリなんじゃないですか?
「それだったら出せやって感じですよね(笑)。難しいとこですけど、今もちょっと気持ち悪い感じはあります」

――ただ、29まで休刊と今回の宣伝文句にもなってますが。
「29というのは別に意味なくて……機会があればやります。それは2年後かもしれないし、3年後かもしれない。わからないですけど。それぐらいでいいのかなって思ってます。気分ですね」

――読者としては、愛娘“ポコちゃん”のこととか、この先が気になりますけどね。
「確かにそうかもしれないですね。断片的にじゃなく、1年分も読むと気になるかもしれないですね。子供の成長はずっと書いてましたし。僕もきっと他人事だったとしても、感情が沸いてきてワクワクするかもしれない」

――本の中にもたくさん書かれていますが、最近は役者仕事が本当に多いですね。
「それはずっとやってきていることなので、別にいまさらどうこうってことはないですね。別に職業が何とか、芸能界でどうなりたいとかこだわりはないので」

――今後こうなりたいとか、そういったものも特にないと。
「ないですね。今も自分がやりたいなって思ってることをやってたらこうなったと思うし。お笑いに関してもそうですけど、自然な感じで、特にどこを改善したいとかそういう思いもないので」

――流れの赴くままに。
「そういうのが性にあってると思うんです。あまり考えてもしょうがないなって思ってます」

――そもそもこの日記もそういうものですね。
「始まりはそうですね。ただ、結果としてこういうプライベートを淡々と書いたリアリティのあるものって出す人もいないし、ありそうでない。そういうものは今後もやりたいですね。人がやってないことを」

――今回、日記に赤裸裸に自分のことを書いてきましたが、板尾さん的にこの人の日記があったら読んでみたいって人はいます?
「どこまでホントのことを書けるのかってところもありますけど、政治家の方のものとか読んでみたいですね。別に政治に興味があるわけじゃないんですけど、総理大臣、重要なポストに付いているような人たちの本音とか。全ては書けないでしょうけど、一部でもその気持ちとか見れたら面白いですね。ただ、それを引っ張り出されて国会で問題になったら大変でしょうけど(笑)。結局、気になる、興味のある人の日常が知りたい、日記を読みたいっていう欲が人間にはあるってことですよね」

――だからこそ、ファンの方々が板尾さんの日記を読みたがっていると思うので、ぜひ今後も期待してます。
「もしかしたら、また1年ぐらいやってもいいかなってときが来るかもしれませんし、やっぱりそこは気分ですね(笑)」

<関連サイト>
板尾創路 http://search.yoshimoto.co.jp/talent_prf/?id=273
「板尾日記10」 http://www.littlemore.co.jp/store/products/detail.php?product_id=901