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夏帆、芸能界引退も考えた!? 「自分自身と向き合うことができた……」


1月9日(土)より全国公開の映画「ピンクとグレー」には、とてつもない仕掛けがある。映画が始まり62分後、観客は理解を超えた出来事に混乱するはずだ。それを助長するのは、ヒロインを演じる女優:夏帆。彼女が「あるふたりの女性」を演じることで、今作の持つアンビバレントさがくっきりと浮かび上がる。
ちなみに、今作は芸能界を舞台にしているが、2015年は夏帆自身にとっても芸能生活を考え直す1年となったようだ。

――完成した作品をご覧になっていかがでした?

「中盤から急展開ですよね。もちろん私は内容を知っているので、『あっ、来た来た!』って感じですけど、初めて映画を観る人の反応はすごく楽しみです」

――今作では、中島裕翔さんや菅田将暉さんなど、同世代の役者と共演していますが、現場の雰囲気はどんな感じでした?

「ずっと3人で一緒にいて、まるで青春時代に戻ったようでした。現場では中島くんと菅田くんがとても仲が良くて、ふとしたときに女の私が入れないような2人の特別な関係みたいなものを感じて、少し寂しくなることもありました(笑)。きっとサリーも同じ気持ちで2人を見ていたんだろうなと、そんなことを思ったりもしました」

――そんなふたりのやりとりで印象に残っていることはありますか?

「もう本当に楽しそうで。他愛のない話で盛り上がって。『いいな~、私も入りたいな~』って(笑)。ふたりがギターを弾いて遊んでいたのは憶えていますね。いろんな曲を弾き語りしていて。それを私は遠くから見ている……」

――(笑)。そんなふたりとは幼なじみの設定ですが、実際に夏帆さんには幼なじみはいましたか?

「いないんですよ。だから、理想ですよね。こんな幼なじみの間で揺れ動くなんて(笑)。映画の中でしかできない役得だなって。私が置いてきてしまった青春時代のキラキラした感じを再び体験できてうれしいです」

――夏帆さんの高校時代はどんな風だったのでしょうか?

「とても楽しかったです。わりと感覚の近い子たちが集まっていた感じです。みんなマイペースで自分の時間を大事にする人たちが多かったですね」

――行定監督からはどんな演技指導を受けましたか?

「撮影に入る前にいろいろな話をしました。でも現場に入ってからは、ポンと任せてくださるんです。今回は前半と後半で大きく役が変わります。行定さんからは『とにかく後半部分は思いっきりやって』と。私も度合いがわからなかったので場面のたび、『これはやり過ぎですか?』など相談をしながら役を作っていきました」

――今作では、誰かと自分を比べる辛さなども重要なファクターになりますが、夏帆さん自身、同じ思いを感じることはありますか?

「周りの人は気になりますし、比べて落ち込むこともあります。でも、人と比べてもその人になれるわけでもないですし、自分と向きあうことを大事にしたいと思っています」

――今作の舞台は芸能界ですが、観ている人は「芸能界って怖いんだ」と思う人もいるかもしれませんね。

「もちろん、映画の芸能界は誇張していますけどね」

――2016年を迎えましたが、昨年は夏帆さんにとってどんな1年でしたか?

「自分自身を見つめ直す、壁にぶつかった1年でした。今まで以上にこれから先のことを考えましたし……。でも、そういう時間があったからこそ、あらためて自分自身と向き合うことができたと思います」

――なるほど。

「これまでは勢いで進んできた部分もあったのですが、『ああ、この仕事続けられないな』って考えたことも。でも立ち止まることで、いろいろな人とのいい出会いもあって、刺激もたくさんもらいました」

――今年はその分、飛躍した年にしたいですね!

「そうですね。今年はとにかく行動を起こしていきたいです。内にこもらずに外に発信していきたいと思います。がんばります(笑)」

映画「ピンクとグレー」は、1月9日(土)より全国ロードショー!

© 2016「ピンクとグレー」製作委員会

<関連サイト>
映画「ピンクとグレー」 http://pinktogray.com
本編62分後に衝撃が!? 2016年1発目に鑑賞したい青春映画は…… https://www.entameplex.com/archives/26016