日本人は虫歯だらけ!? 世界のオーラルケア事情
ライオン株式会社が、歯のトラブルを未然に防ぐ「予防歯科(オーラルケア)」に関して、日本・アメリカ・スウェーデンの三カ国を対象に“オーラルケアに関する意識調査”を実施し、このたびその結果を発表した。
まず、アメリカ・スウェーデンでは約6割が予防歯科を理解し、7割を超える人たちが実際に予防歯科に取り組んでいるのに対し、日本では理解している人が約 20%、実際に取り組んでいる人も26%と海外に比べ全然浸透していないことがわかった。その反面、予防歯科を理解したうえで、それは必要かと質問してみると、欧米と変わらぬ約7割の人が必要性を感じると回答しているだけに、日本人も予防歯科の重要性は理解しつつも結果として取り組めていないようだ。
予防歯科には、歯科医との関係性、パートナーシップも大事になってくるが、アメリカでは歯科医に関して、「好きな人、あこがれの人」という回答が約40%、「頼れるパートナー」が約26%と好印象であり、スウェーデンでも同意見が約16%、約26%を獲得。一方で日本では、トップが「他人」で約24%、次いで「頼れるパートナー」が約17%、「嫌いな人、苦手な人」という回答が約%あった。ちなみに「好きな人、あこがれの人」という回答はわずか約2%。欧米に比べて、日本では歯科医との関係性が作れていないことも顕著となっている。
以上のように、予防歯科に関しては日本と欧米では意識的な部分で大きな差があるのがわかったが、それにかける金額も大きな違いがあった。ケア用品に関しても、アメリカでは77.2%、スウェーデンでは64.9%ががこだわるのに対し、日本では約半数があまり考えずに選ぶと回答。また、お金をかけるかという質問にも、スウェーデン42.2%、アメリカ34.0%、日本10.8%。オーラルケアアイテム平均購入金額は、スウェーデン¥8,415、アメリカ¥8,354、日本¥4,965となっている。
実際、スウェーデンでは、70歳になっても21本もの自分の歯が残り、日本人は16.5本。平均して5本以上の差があることがわかっている。ここからも予防歯科の重要度の高さが伺える。また、年代ごとに、虫歯罹患率の年次推移も15歳以下は大きく改善されているものの、20代以上、特に35歳以上は大きく上昇。40代では虫歯とともに歯周病も多く、現代社会において特に日本では子供以上に、予防歯科は大人に必要なものだと言える。
<関連サイト>
ライオン株式会社 http://www.lion.co.jp/