Entame Plex-エンタメプレックス-

大人の女性のバイブルを映画化した『娚の一生』がBD&DVDリリース! 廣木隆一監督にインタビュー


大人の女性のバイブルとして累計160万部突破した西炯子の代表作「娚の一生」を、榮倉奈々×豊川悦司のダブル主演&初共演で映画化した映画『娚の一生』のBlu-ray&DVDが7月15日に発売となった。幸せとは縁遠いと決め込み心を閉ざした女性と、恋愛を拒み落ち着く家庭を得ることはないと信じて疑わない50代の男性が出逢い、ちぐはぐな生活を経て、ゆっくりと“人を愛する”ことに向き合ってゆく姿を描いた大人のラブストーリー。Blu-ray&DVDのリリースを記念し、同作のメガホンを握った廣木隆一監督に、『娚の一生』にまつわるさまざまな話題をインタビュー。

――ヒロイン・堂園つぐみを演じる榮倉さんは、女優として、新境地を開拓しましたよね。
 
「等身大の年相応な役柄がいいだろうなと。そういうことをしてみたかった。それとは別に、西(炯子)さんの原作は前々から気になっていました。男と女の関係の基本に、エロチックな部分も描かれててそこにすごく興味がありましたね。だいだいにおいて男と女が好きになって、エロチックなことが基本にあるのが自然なことだと思うので、そういうことを感じるマンガや小説は好きですね」

――同作のような男女が主人公の場合、撮影中の俳優同士の距離感など気を使いますか?
 
「そうですね。男と女に関係なく、映画を作る時にはある設計を立てるので、『だいじょうぶ3組』の時は、乙武(洋匡)さんがいて、生徒がいたので、撮影前には乙武さんと生徒とを一切会わせない作業をしました。生徒たちにもセリフなどを与えず、レッスンだけして。その状態で初日を迎えて、初めてお互いを会わせた時の表情を4カメで全部撮る。その後は慣れてくるので、もう最初の、その表情は撮れないわけですよ。だから、距離感は意識しますね」

――その距離感の工夫について今回の『娚の一生』で言うと、どういう工夫をしましたか?
 
「榮倉さんと豊川さんのふたりが暮らしている家に、撮影の何日か前に行ってもらって、マーキングじゃないけれど、逆に慣れてもらいました。気持ちや見える風景を感じてほしくて、お願いしました。そういうことは、けっこうやりますよ。『軽蔑』の時には高良健吾さんにロケ現場まで行ってもらってここが産まれ育った街だとか。『ヴァイブレータ』の時も大森南朋さんを誘って、新潟までロケハンに一緒に行って。それは、俳優にとってもうれしいというか、頭で考えて役作りをしないでほしいいという意味もあるんですけど」

――また、恋愛ジャンルの場合、女性の心理や気持ちは、どう理解して演出していますか?
 
「普通に女優さんに質問しますね(笑)。自分はどう思うとか意見は言わず、『わからないから教えて』と聞くようにしています。これは毎回ですね。今回で言うと西(炯子)さんは女性なので、マンガでは男の目線でも女性のあこがれが入っていることがあるので、それは豊川さんと自分が男だから、リアルに感じる芝居に変えていくことはあります。自分の目線で女の人を描くってことは、これまでもほぼしていないですね。観た人はよく、“廣木さんは女性をわかっている”と言われますが、わかってないですよって(笑)。人としてはわかりますが、基本、男でも女でもいろんな人がいて当然だと思ってますから」

――最後に、今回の作品を経て、男女の関係について何か答えは出ましたか?
 
「いや、もう全然出ないですよ(笑)。ちょっとかっこよく言うと、だから、どんどん映画を作っているみたいな(笑)。ただ、自分はハッピーエンドの映画って、全然撮っていなかったんですよ。そのことに先日、客観的に気づいた。『さよなら歌舞伎町』が、ちょっとハッピーエンドですが、後の作品は人が死ぬとか、これからどうなるかわからない男と女、みたいなことが多かった。でも最近、自分のハッピーエンドの映画が続いている理由を考えた時に、現実にハッピーなことなんかあんまりないように思ってますから。でも小さな希望を見つけることはしたいなと思ってます。言葉にすると、恥ずかしいですが(笑)」

『娚の一生』のBlu-ray&DVDは、発売中。

© 2015 西炯子・小学館/「娚の一生」製作委員会
発売元:ポニーキャニオン/小学館
取材・構成・撮影/鴇田 崇(OFFICE NIAGARA)

<関連サイト>
『娚の一生』(ポニーキャニオン) http://v.ponycanyon.co.jp/otokonoissyou/
トヨエツの“足キス”本編シーンの特別編集版が解禁に! 『娚の一生』BD&DVD発売 http://www.entameplex.com/archives/22358