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小林幸子インタビュー! 「大人だってゲームをやっていいじゃない」

“俺らの幸子”そんな言葉がネット上に現れるほど、サブカルチャーとの親和性を深める歌手・小林幸子。小林は演歌・歌謡界の大御所ながら、軽いフットワークでジャンルの垣根を容易に飛び越えていく。

その小林が、オンラインRPG『ファンタシースターオンライン2』(以下、PSO2)内で、8月中旬にライブを開催するという。小林は『PSO2』で、最新エピソードに登場する惑星「地球」の親善大使の役割を担い、本人役として登場するというのだ。この、ライブで歌う楽曲「ヨーコソ・アークス」は、公私ともに仲が良いというアーティストのビートまりお氏が作詞・作曲を担当する。

とうとうゲームと現実の枠を超えた“俺らの幸子”。今回、6月15日に開催された「地球親善大使」就任式&PV発表会のイベント終了後に小林を直撃した。

――まず、「地球親善大使」に就任した感想をお願いします。

「私、台湾観光親善大使や新潟観光親善大使を務めさせていただいておりますが、今回は地球規模ですから。がんばりたいと思います」

――最初にこのオファーを聞いたときの感想はいかがでした?

「驚きました。私が!? って。でもこうして皆さんが小林幸子を面白がっていろいろな話を持ってきてくださる。それがとてもうれしいですね。今回のこともそうですが、この先どうしたいというよりも今、楽しいことを皆さんと一緒に楽しんでいきたいんです。きっと、それを続けていくことで、後で振り返ってみて『ああ、これが私のやりたかったことだったんだ』と分かる気がします」

――楽曲「ヨーコソ・アークス」を最初に聴いた感想は?

「これぞ、まりおさんの音作り・世界観が存分に表現されている曲だな、と思いました。実際にレコーディングで歌ってみたときは気持ちよかったです。でも、まりおさんは普段のときと違ってレコーディングでは……しつこい(笑)」

――(笑)

「私、スタジオに入る前の段階できちっと世界観を作り上げて臨むので、レコーディングは割と早く終わるタイプなんです。まりおさんは、私が歌うと『幸子さん、サイコー!』って言ってくれるんですが、『じゃあ、次のパターン行ってみましょう』って(笑)」

――小林さんの歌声に魅了されて色々と試してみたくなるまりおさんの気持ちも分かります。歌う上で苦労した点はありますか?

「まりおさんは『PSO2』のヘビーユーザーなので、歌詞の随所にその世界の専門用語が散りばめてあるんです。だから、私、何度も“ねえ、まりおちゃん。これどういう意味?”って聞いていました」

――それにしても、きらびやかな映像と力強い歌が合わさる見事なライブPVです。

「何がうれしかったというと、実年齢の半分以下に私を設定してくれたことですね(笑)。本当にキレイにかわいく描いていただき感激です。曲がまたいいでしょう? 日本人のベースにあるリズムがすごく上手に表現されていると思います」

――曲のなかで印象に残ったことは何ですか?

「絆を大事にするというコンセプトがすばらしいです。これって生きていく上で永遠のテーマだと思うんです。曲も、ダンサブルでありながら和のメロディや楽器が入っていてステキだと感じました」

――PV内での衣装も近未来風でステキでした。

「こういう衣装もあったか、と。今まで私が着てきた衣装にはないパターンですから」

――(笑)。この『PSO2』もそうですが、現在では昔と違い、大人でも楽しめるゲームが増えました。

「以前とは全然違いますよね。とてもいいことだと思います。いろいろな考え方をする人はいると思いますが、たとえばきちんとした組織でストレスを感じている人の息抜きになるならどんどんやるといいですよ」

――ゲームをやっている大人を見て「けしからん」と考える人もいるようです。

「以前はそうだったかもしれませんが、最近はまた変わってきているんじゃないでしょうか。大人だって急に大人になったわけじゃないんですよ。マンガだって大人が読むためのものもたくさんあります」

――以前のインタビューで、若い世代がネットを通して発表した曲に感銘したとお聞きしました。そうした世代にどのような印象を持ちますか?

「それは『ぼくとわたしのニコニコ動画』という楽曲ですが、詞に思わず涙しました。曲の中では、会話が上手ではなくて自分が傷つかない方法をとるような繊細な子たちが、ネットを通じて新しいコミュニケーションを見つけるんです」

――でも、意外にそれを通してうまくやっていたりもしますよね。

「そうなんです。対話の形って、時代の変化とともに変わっていくじゃないですか。ですから、先ほどの『大人がゲームをやるのがどうか』という価値観もどんどん変化していくはずです」

――確かに『PSO2』もインターネットを通して自由に参加することができ、世代を超えた新たなコミュニケーションツールとなっています。では最後に、「地球親善大使」としてのPRをお願いします!

「小林幸子、ゲームにも登場する形になりました。とても面白いゲームですので体験してください。8月中旬にはゲーム内で、このオリジナル楽曲『ヨーコソ・アークス』のライブを行いますので、ぜひこぞってご参加くださいね!」

<関連サイト>
演歌からニコ動まで。小林幸子が幅広い世代から愛される秘密は「柔軟な発想」から来ていた
https://www.entameplex.com/archives/28798

新井浩文「役に引きずられる俳優はプロ失格」と一刀両断! 映画『葛城事件』インタビュー
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川島海荷「私にとって勝負の作品」人生初の金髪で臨んだドラマ『朝が来る』に懸けた想い
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「ファンタシースターオンライン2」
http://pso2.jp