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104歳とは思えない…長唄三味線奏者に密着した感動動画


富士フイルム株式会社は7日、「楽しい100歳。」プロジェクトの一環として、104歳密着ドキュメンタリー動画をWEB公開した。

この動画で密着したのは、現役最年長で史上最高齢の長唄三味線奏者・杵屋響泉さん、御年104歳。100年前に亡くなった響泉さんの父親が残した曲を後世に伝えるために、演奏会に挑戦する姿を追う密着ドキュメンタリー。

富士フイルムが行った「日本人の長生きに対する意識調査」では、日本人の実に74.2%もの人が『100歳までは生きたくない』と思っている」という驚きの結果が。そして、100歳まで生きることへの不安要素については「周りに迷惑がかかる(73.9%)」という声など、国内外で人生100年時代が提唱されている中、日本人の長生きに対する不安が垣間見られる結果となった。

そんな調査結果もある中、人生100年時代をみずみずしく生きるヒントを求めて、104歳を迎えてもなお現役の演奏家として活躍する響泉さんに密着。父親への想いを胸に演奏会に挑戦し、涙し、感謝して笑顔をみせる姿を通して、歳を重ねることは決して何かを失うことではなく、「人生は、いくつになっても楽しめる」ことをまさに体現しながら教えてくれる、観た人に100歳まで生きる勇気を届ける感動のドキュメンタリー動画となっている。

「『100歳に負けてるよ。』って先生にお叱りを受けたので、少しでも近づけるように。(祖母は)ご自身も年齢を考えて『あと何回(演奏会が)できるだろう』ということは日々考えているようで…。一回一回が命懸けで(演奏を)なさっているようなところがあると思います」と語るのは、響泉さんの孫・杵屋和久さん。

その言葉を象徴するかのように、響泉さんは「三味線で生まれて、三味線で生きてきて、三味線で死んでいくのよ、私は。三味線のおかげで長生きしてんのよ。」と三味線への想いを語る。

子供のときから人前に出る事が好きだった響泉さんは、長唄の偉大な作曲家であった、亡き父・五代目杵屋勘五郎の曲を演奏する舞台に挑む。響泉さんの父が亡くなったのは100年前の4歳の時。早世した父の面影を探し、その直弟子と母による厳しい稽古の末、父の芸を受け継いでいった響泉さん。

緊張感と期待感が入り混じった様子の会場……静まり返り、目の前の舞台の幕が上がる。演奏する曲は父が作曲した『新曲浦島』。速い曲調でも弦のおさえと撥(ばち)のタイミングを見事に合わせ、力強い音色で演奏する響泉さんの指や手の動きは、とても104歳とは思えぬほど。太鼓や笛などのお囃子も加わり、いよいよクライマックスへ。曲調も次第に早くなっていく中、息をぴったりと合わせ、力強く音を奏でる演奏隊。大きな盛り上がりを見せたあと、「イヨ~」という掛け声と共に演奏は終了し、舞台の幕が下がる。

笑顔で万雷の拍手を送るお客さんたち――そして客席に向かって、深いお辞儀をしながら涙ぐむ響泉さんは、「悔しいこと、かなしいこと、何か嫌なことがあったら、その時、私は一曲やっちゃうの。すると、今まで何をそんなに怒ってたのかしら、しょうがないじゃないかと諦めができて、忘れられるの。私は嫌なことあっても泣かない。三味線弾いてる」と語る。

そんな彼女の姿は、様々なことを乗り越えて、歳を重ねることを楽しむことこそが人生100年時代を生き抜く秘訣だと教えてくれるに違いない。観る人の心にきっと刺さるであろう響泉さんが三味線に真摯に向き合う姿は必見!

<関連サイト>
「楽しい100歳。」特設サイト
http://brand.fujifilm.co.jp/healthcare/movie/