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11月11日は「介護の日」親の老後に不安を感じる人は何%


介護、医療事務、保育サービスを提供する株式会社ソラストは、2019年10月3日~10月4日の期間において、全国の20代~50代男女500名を対象に「親子の老後と介護」に関する調査を実施。このたび、その結果が発表されました。

11月11日は厚生労働省が定めた「介護の日」です。社会全体で介護について考える日です。面と向かって話すことに抵抗を感じるかもしれませんが、いざというときのために、一年に一度は老後の過ごし方や介護サービスの情報収集などを、ご家族で会話する時間が大切ではないでしょうか。

そこで親の老後に対して不安を感じるかどうかを聞いてみると、8割以上の人が「不安に感じる」(85.6%)と回答。年代別で見ると、20代と比べて30代以上で不安を感じている人の割合が高く、特に30代が最も多い結果となりました。

不安を感じるようになったきっかけについて掘り下げると、最も多いのは「親が年老いた」(72.2%)という回答でした。その次には「親の体調が悪くなった・病気になった」(39.5%)という回答に票が集まりました。高齢になった親の姿に不安を感じるようになった人や、実際に親が体の不調や病気を経験したことで不安を感じ始めた人が多いようです。

多くの人が親の老後に対して漠然とした不安を抱いていることが分かりましたが、歳を重ねれば誰もが老後を迎え、介護が必要になる場面も出てきます。充実した老後を過ごしたり、介護が必要になった時に家族で助け合ったりするためには、日頃から家族で会話する機会を持つことが大切です。

そこで、親本人と「親の介護」について話したことのある人はどのくらいいるのか、掘り下げて実態を調査してみた結果、親と「親の介護」について話した経験のある人は3割弱(28.8%)で、残りの7割以上の人は「話した経験がない」という事実が判明しました。年代別で見ると、20~30代よりも、40~50代の方が話した経験のある人は多い結果に。

若い世代ほど、本人に面と向かって介護を受けるかもしれない将来のことを話すことに対して、抵抗を感じる人が多いのでしょうか。あるいは、少々真面目な話題なので、なんとなく話すタイミングを見失っている人もいるのかもしれません。

株式会社ソラストの担当者は、「自分や親の老後については、誰もが不安に感じると思います。だからこそ、一年に一度はご家族で老後の過ごし方や介護について話し合うことが大切ではないでしょうか。面と向かって話すことに抵抗を感じるかもしれませんが、会話の数を増やすと不安は少しずつ解消されるはずです。親も子も悔いが残らない生活を送るためにも、元気なうちから会話する時間をつくることをおすすめします」と話します。

自分の老後に向けて、どのくらいの人が備えているのかを調査してみたところ、老後に向けて「準備をしている」人はわずか2割程度にとどまりました(21.4%)。つまり、約8割の人は老後に向けて「準備をしていない」という事実が明らかになりました。

「準備をしている」約2割の人に、具体的にどのような準備をしているのかについて掘り下げて聞いてみると、「個人年金」(32歳・男性、26歳・女性ほか)、「投資信託」(23歳・男性、59歳・男性ほか)など、貯蓄に関する回答が多い結果となりました。

自分の老後に向けて貯蓄している金額について調査してみると、約4割の人が「老後のための貯金をしていない」(39.2%)という事実が明らかになりました。意外にも、年代間での差はなく、20代~50代のどの年代でも、約4割が「貯金をしていない」と回答しました。

貯金している人の貯金額について、最も多いのは「100万~300万円未満」(12.4%)で、その次に多かったのは「300万~500万円未満」(9.2%)でした。中には、「1500万~2000万円未満」(1.0%)という回答も見られ、老後資金に必要な金額として説かれている2000万円を視野に入れている人もいることがうかがえます。

このように、自身の老後に対する意識や備えの在り方は様々であることが分かりました。では、自身の老後と同様に身近に感じる“親”の老後に対しては、皆さんはどのような意識を持っているのでしょうか。

これまでの調査結果を踏まえると、世の中では親の老後に漠然とした不安を持っていたり、家族の前で介護の話題に触れられなかったりする人が多いことがうかがえました。では、実際に介護を経験した人はどのくらいいるのか。また、経験した人は、家族の介護で大変だったことなどを掘り下げて調査してみました。

まず、家族の介護をした経験について調査すると、家族の介護をしたことのある人はおよそ15%という結果に(15.4%)。

次に、家族の介護をした経験のある人に、最も大変だったことを尋ねると、「排せつ周り」(31.2%)、「移動を手伝うこと」(28.6%)という回答に票が集まりました。

最後に、家族のために「介護サービス」を利用した経験とサービスを利用した感想を聞いてみると、家族のために「介護サービス」を利用したことのある人は約11%と低かったものの、利用経験者の9割以上の人は「利用して良かったと思う」(96.6%)と回答しました。

<介護サービスを利用して良かったと思うこと>
家族だけではできなかったケアをしてくれた
・「お風呂にも入れてもらえる。自宅では、親をお風呂に入れるのは難しい」(50歳・女性)
・「自分ができないことをサービスでしてもらえる」(55歳・女性)

家族に身体的・精神的余裕が生まれた
・「やることがたくさんあるなかで、自分だけではいっぱいいっぱいでしたが、介護サービスの方に手伝ってもらったことで精神的にも肉体的にも余裕ができて、利用して本当によかったです」(32歳・女性)
・「金銭的に余裕が無くても、ケアワーカーの方が熱心に相談に乗ってくれて心強かった」(51歳・女性)

介護を受ける本人にも良い影響が見られた
・「(介護を受ける)本人がデイサービスなどで活動的になれる。 入浴や排泄を手助けしてくれることで、家族の負担が減る」(52歳・女性)
・「デイサービスを利用しているが、(介護を受ける)本人の気晴らしになっている」(56歳・女性)

これらの結果を受けて、株式会社ソラスト担当者は、「介護を経験された方の中には、“自分たちでしっかりと親の介護をしなくては”という強い責任感から、精神的にも身体的にも疲れ果ててしまい、思うような生活ができなくなってしまうケースもあるようです。今回の調査では、まだご家族の介護、そして介護サービスの利用を経験されていない方が大半を占めましたが、自治体の窓口やケアマネジャーなどに相談し、時にはプロの介護スタッフの力を借りることも必要かと思います。介護保険は、介護を必要とする人を社会全体でサポートするために始まった制度です。制度を利用することを念頭に置きながら、一年に一度でもご家族で親の介護について会話する時間をつくってみてはいかがでしょうか」と話しました。

<関連サイト>
「ソラスト」公式サイト
https://www.solasto.co.jp/