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桐山漣、主役なのに「1話のセリフは二言」


4月7日(金)深夜よりテレビ東京系列で放送開始となる新感覚ハードボイルド・アクション・ドラマ「CODE:M コードネームミラージュ」の製作発表会が10日、都内で開催され、主演の桐山漣(※漣のしんにょうは点ひとつ)をはじめ、要潤、佐野ひなこ、武田真治、そして原作者の広井王子が出席した。

「魔神英雄伝ワタル」シリーズ、「サクラ大戦」シリーズで知られるマルチクリエイターの広井による本作。記録上、この世に存在しないエージェントたちで組織されている警察内特殊部隊「K-13」が、政治的、社会的に表だって解決することのできない犯罪を解決していくさまを描くと共に、その裏でうごめく巨大な陰謀が明らかになっていく。

過去の怪我の影響で、人並み外れた身体能力を持つ一方で一部の感情と記憶を失ったトップエージェント“ミラージュ”こと森山真一役を演じる桐山、警察庁のキャリア組という表の顔を持ち、裏で「K-13」の責任者を務める御崎蔵人役の要、「K-13」のエージェントで天才ハッカーとしてゲームに興じるように任務に臨む“ドブネズミ”こと小暮美佳子役の佐野、「K-13」が対峙することになる裏社会にも精通する不動産王・鯨岡憐次郎を演じる武田、それぞれが作品の魅力や思い入れを語った。

原作者の広井は、一昨年の夏に企画の依頼を受けたが、その後、5度にわたって企画がボツとなり、6稿目でようやく今回の企画にたどり着き「これで行こうとなった」と明かす。「書いた後に、これは危ないなと思いました。いきなり相手の頭を撃つ主人公の企画が通るとは思わなかった」とも。ミラージュの人物像については「断崖絶壁で犯人を追い詰めるドラマはもういいだろうと。銃を撃つ主人公なら、しゃべらない方がいい。スピーディな主人公を書けないかと思った」と説明。「日本で銃を撃ちきれるか? その正当性を持たせられるかを考えました」と振り返る。

その寡黙でキレキレの主人公を任された桐山はミラージュについて「簡単に言うなら殺し屋。本当にしゃべらないです。第1話の本読みで僕のセリフは二言。そのうちのひと言は『了解』でした(笑)。こんな主人公はなかなかない。演じる僕からするとセリフがほしいけど、しゃべらずどう表現できるか? 目で厚みを足していけたら」とめったにないタイプの役に闘志を燃やす。アクションに関しては、アクション監督のもとでみっちり練習を積んだそうで「『ジョン・ウィック』や『007』など、邦画ではなく洋画を観てヒントを得た」と明かす。「(動きが)早いので瞬きせずに観てほしいです」と自信をうかがわせた。

御崎役の要は、ミラージュが寡黙な分「僕がしゃべってます!」とニヤリ。表向きはキャリア官僚のため、アクションは少なめ……かと思いきや「気を緩めていたら、こないだロケに出て、銃を持たされました!」としっかりアクションも披露してくれるよう。さらに2話目以降、銃撃されるシーンもあるとのこと。ちなみに広井からは、御崎の沖縄への左遷も示唆されているようで、果たして御崎の運命やいかに――?

佐野が演じた天才ハッカー“ドブネズミ”は、過去の犯罪のために警察に拘束された状態で捜査に協力しているという役どころとあって、ひたすら「パソコンに向き合ってます」とのこと。ハッカーの役作りのために「ハッカー講習会」なるものにまで、参加したそうで「ハッカーコンテスト優勝者の指導を受けて、コマンド入力などの“所作”に気を遣って演じています」と語る。さらに「毎回の衣裳も見どころです!」とアピールした。

武田は六本木を拠点にする不動産王・鯨岡という役を「権力を振りかざし、暴力をいとわず、自分の手は汚さない、ひどいヤツ。いまの時点でラスボスです」と説明。一方で、2クール全25話という長丁場ということもあり「この作品がどこに向かっているのか? 僕らもよくわかっていません(笑)」と楽しそうに語る。「先が見えない中、手探りでもがきながら演じていて、『NIGHT HEAD』に取り組んでいた時と同じ感覚」と若き日の代表作を例に、いまの時代にいかに本作が特殊であるかを語った。

広井は、そんな武田の言葉に我が意を得たりとばかり「25話(最終話)はいまの時点で3本あって、まだ(結末は)決まってないです。誰が死ぬのか決まらなくて。僕は『ミラージュ、死ね!』と思ってるんだけど……」と本気とも冗談ともわからぬ口調で語る。これには、さすがに桐山も「主人公なんですけど…(苦笑)」と慌てた様子を見せていた。

ドラマ「CODE:M コードネームミラージュ」は、4月7日(金)深夜1時23分よりテレビ東京系列、スターチャンネル、ファミリー劇場にて放送スタート。

©2017広井王子/「コードネームミラージュ」製作委員会

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