柴田阿弥アナ「“クソリプ”は大人でも全然来る」
AbemaTVのニュース番組『AbemaPrime』が3月5日に生放送された。
この日の放送回では、2018年に15歳以下の世界の若者を対象に行った「国際学習到達度調査」の“読解力”の項目で、日本が過去最低15位になったことが分かり、昨今、叫ばれる若者の“国語力低下”の一因としてSNSの短文文化が悪影響を与えているという指摘もある中、「本当にSNSは人をバカにするのか?」をテーマに、議論を展開しました。
まず初めに、番組MCでお笑い芸人のふかわりょうは「勿論10代だけじゃなく幅広い世代がSNSを使っているわけですが、番組上“世代の違い”“カルチャーの違い”を出すために、10代のって部分はあるかと思います」と前置きしたうえで、「国語力と偏(ひとえ)に言いますが、文科省が決めるのか世界の基準があるか分かりませんが、国語力という一つの尺度だって個人的には懐疑的。国語力って色んな図り方があると思う。なので、決して若者を責めるわけではなく、我々との違いを見つけられたらと思っています」と、今回の特集についての自らの目線を提示。
若者の“国語力低下”について意見を求められた、フリーアナウンサーの柴田阿弥は、「こういう時に、いつも若者のせいにされるっていうのに、私は結構カッカしていて。大人でも全然言葉を知らない人もいるし、私が思うに“クソリプ(リプライ)”は大人でも全然来る。全然、文章理解していなくて、そこだけ切り取って苦情言ってくる人もいるんだけど、なんか若者が“悪”にされることが私は良くないと思って。結構ムッとしちゃうところ」と、問題提起した。
ふかわは「LINEなりメールなり、そういったものに触れている人の方が、語彙力というか言葉と触れる瞬間が多いので。むしろSNSを頻繁に利用する人の方が、言葉の瞬発力があると思う」と意見を述べると、レギュラーコメンテーターの佐々木俊尚も、「おっしゃるとおりです」と同調。さらに佐々木は、「インターネットがなかった1990年の新聞記者時代に読者からのハガキを処理していたのですが、当時みんな酷い文章で。その後2000年代に入って、フリージャーナリストになって文章を書く仕事をするようになってから、ここ10年ぐらいすごい感じるのは、もはや文章力では素人に敵わないということ。結局、普通の人が、文章が上手くなったのは2000年代。例えばSNSで長文読まなくなったって言ってるけど、じゃあSNSがなかった時代にみんな何やってたかっていうと、テレビ見てたんですよ。テレビ時代の50代とかのおじさんが、『SNSで長文読まなくなった』って。じゃあ『お前は長文読んでたのか!?』って思うよね」と自ら歩んできた経験をもとに、柴田アナに理解を示した。
一方、ゲストで出演したお笑いコンビ・とろサーモンの久保田かずのぶは、「おじさん達が部下とか若い子たちに接する時は、文字を一生懸命考えて熱量を持ってやってるんですよ。なのに、若い子は(おじさん達と)会話しようとしないですよ。子供だったらいいんですけど、大人なんだから、もうちょっと一緒の温度で会話しようよって。『こんな長文送られても…』と若者の言い分は、『独りよがりすぎるやろ』って思いました」と、年配者との対話を煙たがる若者に苦言交じりのお願い。
これに対し、佐々木は、「結局意思の疎通がどのぐらいできるか、コミュニケーションがどれだけ円滑にできるかってことが重要なことで、短いか長いかは重要じゃない。それより、TPOに応じた適切な文章を書けるか。それが、今のLINEとかTwitterとか短文中心のメディアにおいては、短い方が理にかなっているしマナーに沿っている。逆に、会社のメールに慣れていないからと言って、そこに一言返事だけ書くっていうのは確かにおかしいんだけど、それは結局文化が衝突しているだけ」と持論を展開した。
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