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「のど」の不調で会社を休む人は2割以下…失敗談も公開


株式会社龍角散は、20~50代のビジネスパーソン男女500名を対象に、「のどケア事情調査」を実施。このたび、その調査結果を発表しました。

のどの症状には、咳、たん、声がれなど、様々なものがあります。症状ごとに、どれくらいの頻度で現れるのかを調べたところ、現れやすい症状(「よくある」「ある」の回答が多い症状)だったのは「のどの乾燥(33.8%)」で、次に「咳(33.4%)」、「たん(30.8%)」でした。のどの症状が起きる原因でも「のどの乾燥(41.8%)」と考える人が多く、「風邪(34.8%)」や「ストレス(25.2%)」なども挙げられました。

これらののどの症状が現れるタイミングは、月に1回以上の人が37.4%と、約4割に上りました。また、「2~3か月に1回(13.0%)」、「半年に1回(12.8%)」のペースで出る人や、「慢性的にある(14.4%)」と答えた人も一定数いました。のどの不調を感じてから治るまでの日数を聞くと、「1日(23.0%)」、「3日(18.6%)」、「7日(16.6%)」に票が集まりました。約6割の人は3日のうちに治る傾向にあった一方で、1週間以上かかる人が約3割もいることが判明。中には「4週間以上(5.8%)」とかなり長引く人もいました。

次に、のどの症状に伴う悩みがあるかを尋ねました。すると、6割以上が「ある(60.2%)」と回答。悩みの1位は「不眠(44.5%)」、2位は「集中力の低下(37.2%)」、3位は「口臭(31.2%)」でした。のどの症状は、日常生活に支障をきたす悩みも誘発するようです。特にビジネスパーソンにとって、不眠や集中力の低下は、仕事の効率が落ちる一因となりそうです。

のどの不調で会社を休んだ経験があるかを聞くと、「よくある(2.8%)」「ある(11.6%)」と回答した人は14.4%とわずかで、会社を休むほどではないと考えている人が多数派であることが分かりました。一方で、のどの不調が原因で失敗したエピソードを募ったところ、オンライン会議や電話の対応で声が聞き取りづらいと言われた経験や、大事な日に声が出ないなど、仕事中のつらい失敗談などが寄せられました。

<のどの不調による失敗談10選>
「大事な面接の日に声がかれてしまった」(奈良県・23歳男性)
「咳が止まらなくて会話がまともにできなかった」(埼玉県・37歳男性)
「同僚に要件を伝える時に声がかれて、聞き苦しい喋り方になってしまったこと」(広島県・39歳男性)
「打ち合わせ中に、のどのイガイガを解消するために咳払いを連発して、周囲に嫌な顔をされた」(宮城県・54歳男性)
「カニを食べに行ったが、のどが痛くてあまり味わえなかった」(兵庫県・42歳男性)
「満員電車の中でむせてしまい、コロナと間違えられたのか冷たい視線を感じた」(東京都・58歳女性)
「お客様対応中に声が裏返ってしまった」(山形県・26歳女性)
「電話の声が聞き取りにくいとお客様に言われた」(東京都・53歳女性)
「オンライン会議で声が小さいと怒られた」(埼玉県・32歳女性)
「卒業式のシーンとした雰囲気の中で、むせ込んでしまった」(東京都・53歳女性)

また、咳き込んだ時に周囲からの視線が気になるかを調べたところ、「気になる(75.4%)」と答えた人は7割以上もいました。「仕事中(44.8%)」のほかに、「公共交通機関(68.4%)」や映画館など「静かな空間にいる時(53.8%)」に、気になる人が多いようです。

現れやすいのどの症状や悩みなどが明らかになりましたが、対策をとっている人はどのくらいいるのでしょうか。続いては、のどのケアの実態について調査しました。

まず、のどの症状が出た時の対応について聞くと、「市販薬を飲むことが多い(44.6%)」、「どちらもしない(43.0%)」という回答がそれぞれ4割以上で、「病院に行くことが多い(12.4%)」という回答を上回る結果に。病院に行くよりも、市販薬で済ます人が多数派ということが分かりました。

のどのケアをする人を対象に、どのようなケアをしているかを尋ねると、6割以上が「うがいをする(66.8%)」と回答。さらに半数以上が「のど飴・タブレットを舐める(58.2%)」と答えました。うがいやのど飴は、比較的取り組みやすいケア方法であることがうかがえます。また、4割以上が「市販薬を飲む(42.9%)」と回答。やはり、市販薬に頼る人は多いようです。一方で、のどの症状に効く薬を常備している人は、わずか割でした。のどケアで重要だと思うことを聞いた質問では、特に「のどの乾燥を防ぐ(63.6%)」、「こまめに水分をとる(40.2%)」ことが大切だと認識している人が多くいました。

今回の調査から、月に1回以上のどの症状が出る人が約4割と、高頻度でのどの症状が出る人が多数おり、症状が7日以上長引く人が約3割もいることが判明。一方で、日常的にケアしている人は少なく、症状が出てから市販薬を頼りにする人が多いことが明らかになりました。しかし、のどを守るためには、日ごろの対策や症状が重くなる前の早期のケアなど、自分の健康は自分で守るセルフメディケーションが欠かせません。

では一体、のどを守るためにはどのようなことを心掛けたら良いのか。音声の専門医・渡邊雄介先生に具体的な予防策などについて話を聞いたので、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

■線毛運動とは?

のどのケアは予防や症状が重くなる前のセルフケアやセルフメディケーションも大切です。特に医療現場で咳止め薬などのどの不調に関する薬剤が不足している現状、日ごろのケアの重要性はより一層高まっています。のどを守るためには、のどが不調をきたす前から潤いを保つこと、線毛の働きを正常に保つことが大切です。

のどには異物やウイルスの侵入を防ぐ「線毛運動」という防御機能が備わっています。のどの内壁には粘膜があり、「線毛」と呼ばれる特別な毛のついた細胞が敷きつめられています。吸い込んだ異物は、のどの粘膜を流れている粘液で捕らえられ、一定方向にビートをうつ線毛の運動によって粘液は流れ、異物は排出されていきます。

調査でもよく起きる症状として上がっていますが、特に寒いこの時期に多いのは、乾燥によるのどの症状です。例えば、睡眠をとる時に、暖房をかけたまま寝てしまい翌朝のどがカラカラに乾燥している、という体験をした人も多いと思います。マスクをつけて眠ることや、就寝時できるだけ部屋を乾燥させないように、加湿器を付ける、濡れタオルを部屋にかけておくなどが対策として有効です。

痛みや咳の症状は乾燥からくるものも多くあります。しっかり水分を摂るようにしましょう。医学的には健康な人の場合、一日1.5リットルは摂取するようにしてください。また、のどにイガイガ、カサカサなど違和感がある時に、大声を出す、かなり辛いものなど刺激的なものを飲食するとさらに悪化する可能性もあります。また、乾燥しているのどは線毛が正常に機能していないため、ウイルスが体内に入りやすい状況です。そのため、仕事で長時間話さなくてはいけない場面、水分をこまめに摂れない場面なども要注意です。

もちろん、何かしらのどの症状を感じたタイミングでのどの専門家である耳鼻咽喉科を受診していただくのがベストですが、受診をおすすめする目安として、水分を摂ってもずっとのどが痛い・声がれが治らない、市販薬を飲んで1週間経過しても良くならない、といった場合は早めの受診を勧めます。これらの症状はなんらかのウイルスや細菌による上気道炎という病気の可能性があるため、専門医での診断治療が不可欠です。また、これらの症状の中には、呼吸困難に陥り生命が危険になる喉頭蓋炎や感染症だけではなく、のどの悪性腫瘍などの病気が隠れている可能性もあります。

<関連サイト>
「龍角散」公式サイト
https://www.ryukakusan.co.jp/